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「「黄金の羽根」を手に入れる自由と奴隷の人生設計」


  橘玲氏著
全307ページ
781円+税
文庫本

■この本を一言で表すと
「普通の日本人が十分な資産を形成するために必要な知識」


■何故この本を手に取ったか?
「ファイナンスというものは、
思った以上に人生に影響を与える素養であり、
これは理系学部にいては教えてもらえない
よって、分かりやすく簡単で実戦的であり、
的を射た解説をしてくれる本を探していた」


■流れ
サラリーマンのための思想

日本では誰でも高額所得家族を形成可能である

金融の基礎的な知識と考え方

得する借金の仕方


■レビュー■
『私たちの社会は構造的に歪んでいる。
これは善悪の問題ではなく、たんなる事実だ。
その歪みから利益を得る人もいれば、富を奪われる人もいる。
問われているのは、あなたがどちらの側に立っているかだ』(P. 4)
社会の構造は完全なものではなく、慢性的に歪みが生じます。
もちろん、それは小さなものが多いのですが、
全体が絶対的に大きいために、
その小さな歪みであっても、
それを利用して得られる利益は、
個人にとっては大きな額となります。
また、そういう歪みは多くの者に発見されると
修正されるため、どれだけ早く他の者に先んじて
歪みを発見する必要があります。

ところが、ここ日本では慢性的に、とある歪みが発生しています。
それは「弱者」への優遇措置です。
『日本ほど”弱者”にやさしい国はありません』(P. 302)
だから、いわゆる弱者になることが、
この国に生まれた幸運を満喫するために重要なことになるのです。
では、日本国ではどのような人が弱者とみなされるのか、
それは、病気だったり身体に障害がある人のことではありません。
農家、中小零細企業、失業者、老人や賃貸で暮らす人たちのことです。
実際には現金や不動産などで多額の資産を持っていようが、
これらのカテゴリに入る者は、自動的に弱者とみなされ、
税金その他で優遇されることとなっています。
正義感が強く、真面目な人が聞けば憤慨すること間違いなしです。
そんな日本がこれまでやってこれた理由は、
みな真面目できちんと働く勤勉な国民性であったからとしか言えません。
しかし、近年はそういったモラルが崩壊しかけているため、
弱者優遇措置も年々見直されていくと考えられます。

そうやって、歪みは矯正されていくのですが、
時代の動きもあって、いつまでも上手くいくわけではありません。
自然発生的に歪みが生じることもあります。
つまりは、社会構造から生じる歪みは常にどこかで生みだされており、
成功者と言われる人たちは、そういう歪みを見つけ、
チャンスをつかむのが上手な人たちであると言えます。

 

さしあたって、日本人が日本国内で生きていくうえで、
税金の問題は避けて通れないものです。
所得税は累進課税なので、なんとか控除などを駆使して、
税率があがる一歩手前に収入を調製したいものです。

『日本国民が人間として生きていくための最低限の経費も、
所得から控除されます。これが「基礎控除」で、
年間38万円(月額3万円!)となっています』(P. 23)
これはとても面白い事実です。
日本国は、日本人が一般的な人間らしい生活をする最低水準を
年額38万円であると決めているようです。
それならお前、それで一年生活してみろ!と
声を荒げたくなるのはなにも著者だけではありません。
無茶苦茶な設定に違いありません。
諸費税や所得税をあげる前に、基礎控除をもっと高く設定すべきです。

『給与所得控除は「奴隷の報酬」』(P. 26)
給与所得控除って結構大きいですよね。
しかし、給与所得控除の額面分だけすべて
仕事に使っている人はほとんどいないと思います。
それなのに、どうしてサラリーマンだけが実際よりも多額の控除が
経費の名目で認められているのかといいますと、
自営業者や農家が所得をごまかしていることが常態化している中で、
100%所得を捕捉されるサラリーマンにも幾分か負けてやらないと
文句が出てうるさいから、という理屈のようです。
本当に身も蓋もない話です。

サラリーマンは給与の全てを捕捉されるから税金から逃れられない、
というのは正しいのですが、しかし、給与所得控除という
自営業で言う、「経費の水増し」が一定額分だけ
国によって認められている状態です。

もっとも大部分のサラリーマン本人たちは
自分の税金や控除についてそこまで興味がないので、
そのうちこれは削られるかもしれませんね。

所得税をあげると反発がありますが、
給与所得控除を引き下げるというと、
何をいっているのか分からず興味がでない人が多いでしょうし、
税金は取りやすいところから取るのが鉄則ですから
海千山千の自営業者を相手にするより、
源泉徴収で飼いならされているサラリーマンから取った方が
税務署も楽だからです。
(大村大次郎氏著「悪の税金学」参照)

源泉徴収に関して、企業を税取り立てのために使っているのに
国は一銭も払おうとしません。
しかし、企業は社員の源泉徴収のために事務員を雇い、
給与を支払っていますので、これでは国家に隷属しているのと同じで、
憲法18条に違反することとなるのです。

このことに関して、最高裁判所も答えに窮したようです。
『日本の企業はタダで税務署の手伝いをする代わりに、
法人税を負けてもらっている』(P. 32)
というのが、実際のところの国と企業の関係として現実的な見方です。
企業のお金の流れを完全に把握することは難しいのです。
ですから、税務署がつつこうと思えば
埃のでない企業は有りませんので、
何かしら指摘されるでしょう。
それを指摘せずにいてあげるし、
多少の収支が合わないことも見逃してあげるから、
文句言わずに源泉徴収して手伝ってよ、ということです。

『サラリーマンは年金と健康保険で略奪される』(P. 35)
実際のところ、年収が400万円以下のサラリーマンは、
所得税はさほど多くありません。
しかし、給与明細を見ると結構ひかれて手取りは少なくなっています。
これは、「第二の税金」といわれる年金や社会保険、健康保険などのせいです。
よって、税金のみならず、これらの保険料についても
相当の勉強が必要になってきます。

『裕福な自治体は保険料が安く、
貧乏な自治体は保険料が高い』(P. 40)
その差は、最も保険料の安い武蔵野市で年間12万4200円で、
最も保険料の高い札幌市で年間107万720円になります。
実際は、年間52万円を超える額は支払う必要はありませんが、
このくらい差がでることを考えると、
保険料のことも調べてから住む場所を検討する必要があります。
(松谷宏氏著「正直者が馬鹿を見る国民健康保険」参照)


経済大国となった日本で家族が豊かに暮らすだけの財産を築くことは
さほど難しくないと著者はいいます。
『親・子・孫三世代が一斉に働きに出れば、
その所得パワーは圧倒的です』(P. 74)
家族で働き手が5人ほどいれば、世帯収入は年額2000万円くらいになります。
生計をひとつにしてあれば、生活費はせいぜい年間1000万円ほどで済むので、
残ったお金を貯蓄して5~10年ほどで一億円の資産が持てます。
このように日本では、高額所得家庭を築く敷居がとても低いのです。
しかも複数人で稼ぐ方が、所得税の面で有利であり、
一人暮らし、専業主婦のスタイルが資産形成に悪影響があるとわかります。

パラサイトシングルがよくマスコミなどで叩かれます。
パラサイトが主流になると不動産関係者が儲かりませんので、
叩きたくなるのでしょうが、はっきり言って余計なお世話でしょう。
世の中はいま、知ってか知らずしてかは分かりませんが、
このように高額所得家庭を築くための大変有意義な行動に出ているのです。
それが特に取り立てて特技があるわけでもない普通の人たちが
それなりに資産を形成するための知恵であり、時代の流れなのだと思います。
パラサイトシングルでは、かっこがつかないから、
なんて言ってるようでは大勢に流されているだけで余計カッコわるいです。
どうせ、兄弟のうち誰かが両親の家を相続することになりますし、
いずれは長男以外の兄弟姉妹はみんな家を出ていくわけですから、
それまで一家団欒でお金を貯める方がよほど賢く、また幸せであると思います。

経済学者が主張することよりも、
日本の一般大衆の行動が正しかった例などいくらでもあります。

後えば、資産を増やすためには、資産運用をすべきであるというのは、
誰が見ても当たり前のように思われると思います。
しかし、日本では金融機関が株式などへの投資を
個人に向かって散々すすめてきました。
『しかし、1400兆円といわれる個人金融資産は
ほとんど動きませんでした。そして、それが正解だったのです』(P. 123)
資産運用をするからには、経済成長とインフレが前提となります。
しかし、今の日本は長引く不況とデフレ状況下にあり、
リスクをとって株式を積極的に購入する意味があまりないからです。

このように、マスコミに流されない日本人は、
保守的と批判されても、正しい選択をしてきたわけです。
この件も、パラサイトシングルなんて毒舌批判されたって、
無視して経済的独立目指して、家族で力を合わせて頑張るべきです。

 

『「持ち家が有利だ」と思う人が不動産を取得し、
「賃貸が有利だ」と考える人がそれを借りるからこそ、
不動産賃貸というビジネスが成立するのです』(P. 98)

つまりは、賃貸と持ち家のどちらが有利か、なんて
それこそ人の立場によって変わりますし、
何十年も後の地価がどう変化しているのかなんて誰にもわかりません。
よって、不動産に関しては、賃貸と持ち家のどちらかが有利である
というような決定的に根拠が存在しないのです。

『所有とは期限無制限でレンタルすること』(P. 219)
所有しているからそれが自分のものだ、と思うのは間違いです。
なぜなら、固定資産税を払わなければ家どころか土地ですら、
最終的に国に召し上げられてしまう可能性が高いからです。
ゆえに、維持費が必要であると考えると、
所有というのはレンタルの一形態であると言えます。
だから、実際はレンタルにおける賃料の支払い方法が異なるだけともいえます。

『広い家が必要なのは長い人生のなかで10年程度に過ぎない』(P. 110)
そう考えると、大きな家かマンションの一室を借りられるなら借りて、
子供が独立したなら小さな家を買って住むという手もアリですね。

老後にいくらの資金を残していれば良いのか、
『もっとも楽観的なシミュレーションでは、
65歳時に必要な金融資産は1600万円』(P. 144)
といわれています。
これは、退職時に持ち家があり、
退職後、年金を支給されるまでの生活費に年間360万円使い、
年金が支給されてからは生活費を年額120万円とした場合を想定しています。
世間では、退職時に6000万円から一億円ほどの資産が必要と言われてますが、
そんな金額を60歳までに用意できる人が
いったいどれくらいいるというのでしょう。
それに、フリーターなんかやってる若者は年収120万円ほどで、
住居から食費まで全部まかなっています。
老後は病気や怪我におけるリスクが高くなるとはいえ、
健康保険があるのですから、それほど心配することはないでしょう。
(津田倫男氏著「老後に本当はいくら必要か」参照)


『人もうらやむ豪邸に住み、毎日、酒池肉林の生活を送ったとしても、
一人の人間が使えるお金の量には限界があります。
大雑把にいって、10億円もあれば、
それ以上いくらあってもたいした変わりはないでしょう』(P. 146)
よく「お金持ちになりたい」と人は言いますが、
では具体的に一体いくら欲しいのですか?と問えば
まともに答えられる人はほとんどいません。
それは「お金持ち」というイメージが漠然としているからです。
ですから、「お金持ちになる」=「10億円稼ぐ」と考えると
とてもシンプルで良いと思います。

『政府系金融機関は、郵便貯金や簡易保険で集めたお金を原資に
利益を度外視して商売する素敵なキャラクターの持ち主です』(P. 259)
というのも、民間の方が有利な設定であるのなら、
誰も政府系金融機関なんか利用するわけがないので、
絶対に民間よりも有利なように金利や借入枠などが設定されています。
そうしないと、政府系金融機関の存在意義がなくなり、
お役人の職場がなくなってしまうので、
政府系金融機関が民間よりも有利なのは
おそらくこれからも変わりません。




■反論・誤植・注意点など■
個人が自分一人しか社員のいない法人を作り、
現在勤務している会社と契約することで税金を合法的に安くできます。
(安部忠氏著「税金ウソのような本当の話」参照)

よって、個人で法人をつくり、
『これまでは「個人対会社」という雇用関係にあったものが、
「会社対会社」という法人同士の対等な契約関係に変わります』(P. 51)
というように、「会社対会社」の関係になったとします。
給与の額を調節できるので、本当に税金は安くなるし、
サラリーマンとしての控除を受けつつ、仕事に用いるものは
経費で落とせるのでとてもおトクなのです。
しかし、これにはメリットばかりではありません。
会社と個人であるから、これまで簡単には解雇できなかったのですが、
会社と会社の話だから契約うちきりという形で、実質解雇状態となります。
そういうデメリットも含んでいるので、
全てのサラリーマンに推奨できる方法ではありません。
これは、弁護士、公認会計士やコンサルタントなどの
個人プレイヤーにオススメできる手法なのです。



■最後に■
この本を読んで衝撃だったのは、所得税が意外に高くないことです。
自動車とか家を購入した場合は、それなりにいろいろな税金がかかりますし、
高額所得者は不合理なほど高い税金を課せられます。
しかし、サラリーマンにとっては一定額の控除が認めらていることもあって、
だいたい年収1000万円以下では、税金よりも厚生年金が高額なようです。
国民年金は破綻したとしても税金で補填されるので損はしないと思いますが、
厚生年金は実際のところ崩壊しても不思議ではないですね。

ほかにも金利について詳しく載っており大変参考になります。
タイトルがちょっと気恥ずかしい感じですが、内容はとても真面目です。
この本は個人にとっての必読書として強く推薦します。




■評価■


00点/30満点

①読みやすさ 4点
読みやすい

②情報量 2点
30-60min

③成長性 点


④実用期間 5点
一生使える

⑤インパクト 点


⑥信頼性 4点
信用できる内容


レビューNo.0000
評価年月日:2000年00月00日



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