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「世界にひとつしかない「黄金の人生設計」」


  橘玲氏著
全374ページ
800円+税
文庫本

■この本を一言で表すと
「不動産と保険から人生のバランスシートを考える」


■何故この本を手に取ったか?
「だれしもが高額の借金を背負ってまで手に入れる不動産というもの
また、誰しも加入する保険というもの
それらは本当に必要なのだろうか?
要るとしたらどのように手に入れたらよいのか?
そういった疑問に答えてくれそうな著作だったので手に入れた」


■流れ
持ち家と賃貸はどちらが得か考察

生命保険について

国民年金、厚生年金、厚生年金基金の問題について

人生設計の基礎知識



■レビュー■
家賃を払うより、家を買った方が得というセールストークは、
『自己資金だけで資産運用するより、
借金して投資金額を膨らませた方が有利ですよ』(P. 55)
という意味のようです。

『これまですべての不動産取引において、
「不動産業界」に属するインサイダー(建設会社やデベロッパーや不動産業者)が
圧倒的な優位を保ってきました。
彼らから不動産を購入する一般の人たちは、常にボラれてきたわけです』(P. 66)
だからこそ不動産取引をする際に、
購入希望者が値引きを提案することが必要です。
しかし、なんの根拠も無く希望価格を言っても一笑にふされるだけです。

物件の現在の価値は、特に投資物件であれば、
収益によって計算することができます。
それは、
『収益還元法』(P. 67)
という、アメリカなどでは当たり前に用いられている手法です。
最近になって、日本でもよくみかけるようになりました。

エクセルなどで計算すれば、
それほど時間のかかる計算ではないんですが、
ちょっと良さそうな物件を見つけた時に
簡単に計算するために、簡易収益還元法というのがあります。
これは、
『不動産の還元価値=収益÷利回り』(P. 80)
で計算できます。
『1年間の収益を利回りで割ればいいのです。
このシンプルさが、簡易収益還元法の一番の魅力です』(P. 80)
これなら誰でも簡単に計算できますね。
不動産投資する方は、是非おさえておきたいものです。

『日本の賃貸住宅は、家主側のリスク・プレミアムの分だけ
割高になっています』(P. 115)
これは借主の借地権が強いために、
一度住居を貸すと、家賃を滞納されてもなお
追い出すことができないというほど強い権利を借主が持つためであり、
そのようなことになった場合は、
大家も損をして食い詰めるわけにはいきませんから
少し高めの家賃設定をすることになるのです。
このように強い借地権のために不法者の分まで、
きちんと家賃を支払っている者たちが負担することになります。
朝礼にきちんと集まっている学生が
校長先生から遅刻する者が多くてけしからんと
説教をうけるくらい理不尽な話ですね。

このような強い借地権は、戦後すぐには家屋が少なく、
立場の弱い店子が強制的に追い出されることを防止するためにつくられました。
だから、当時はそれなりに意味があったのですが、
最近は物件の方が供給過剰気味ですから、
そろそろ法改正しても良いころではないかと思うのですが、
未だに借地権は強いままです。

『金利が上昇するからといって、不動産を買い急ぐ理由になりません』(P. 126)
たしかに収益還元法の観点からいうと
金利があがると賃料が上昇するか地価が下落して、
還元利回りも上がることになります。
しかし、現実問題として賃料はそう簡単に上げることはできません。
金利の上昇だけを見て、物件を買い急ぐ理由にしてはいけません。

『保険は高コスト商品であることを前提にすれば、
いちばんいいのは、保険に加入しないことです。
そうもいかないということであれば、
必要最低限の保険にのみ加入することです』(P. 192)
生命保険はとても粗利の高いビジネスです。
これまでその原価は、社外秘として門外不出とされてきました。
つまりは、保険はベラボーに儲かるビジネスモデルだったのです。
原価を知られてしまっては、金返せ!と
加入者に言われても仕方ないほど高額の保険料をとっているのです。
よって、
『独身やDINKS(子供のいない共働きの夫婦)の場合は、
死亡保険はほとんど必要ありません。
人生でいちばん大きな保険が必要になるのは子供が生まれた直後で、
あとは子供の成長にしたがって必要保険額も少なくなっていきます』(P. 197)

ということを念頭に、なるべく生命保険には加入せずにいるのが良さそうです。、
資産化なら生命保険はまず必要ありません。
しかし、資産があまりないのに子供がたくさんいる、などの理由があるなら
泣く泣く生命保険に入っておくべきでしょう。

『生命保険にもひとつだけ自慢できることがあります。
それは、税制面で大きなアドバンテージを持っていることです』(P. 210)
生命保険は全額経費とすることができます。
ですから、会社のオーナーなどは、
敢えて高額の生命保険に加入していることがあります。

 

『「サラリーマンの妻」という問題』(P. 234)
これは年金の話です。
いわゆる第3号被保険者問題です。
サラリーマンの妻は、専業主婦でも国民年金に加入し、
一切の保険料を支払わなくとも65歳の時点で年金が満額支給されます。
このような大判振る舞いのツケは、独身者および共働きの夫婦に回されます。
なんとも理不尽な制度です。
専業主婦に収入がなくても夫の収入があるのだから、
妻の分の年金も夫の給与から天引きすればいいだけなんじゃないかと思います。
そうしないと不公平すぎるでしょう。

『40年間保険料を納め続けた人の基礎年金の給付額は2人で約13万円、
一方で、生活保護の支給額は2人で14万円といわれています。
真面目に働いて年金をもらうより、
生活保護を申請したほうがもらえるお金が多くなるわけです』(P. 240)
これはなんとかしたほうがいいと思います。
生活保護の方が支給額が多いなんて、
保険料を払って損するだけでなく、支給されるお金も少ないなど
誰が国民年金の保険料をまともに収めようと思うでしょうか。

『基礎年金の税方式化で一挙解決』(P. 259)
既得利権によってがんじがらめになった日本では、
年金問題の解決は大変な困難を伴います。
しかし、それを解決する方法はないわけではありません。
個人から徴収することを一切やめてしまい、
消費税を財源とすれば、財源の不安および徴収方法による不公平問題が
たちどころに消えてなくなるのです。
こういったことは、すでに経済学者たちの間でも議論されているのですが、
やはり、日本は利権が絡み合っていて、解決策があるからそれを実行しよう、
とは簡単にいかないみたいです。

『国家はコストを最大化する』(P. 305)
国家の目的は国民の幸福です。
この国民の幸福を実現するために、コストを最小化することは
別に国にとって最重要なことというわけではありません。
それどころか、もし予算が許すなら、最大限お金を使った方が
幸福度はそれに比例して増していくと考えられます。
というわけで、ほおっておけば国家予算というものは、
際限なく増え続けようとするものです。
『この「自己増殖性」こそが、市場社会に身を置く企業と大きく異なる、
政府(自治体)組織の特徴です』(P. 306)
このようにして増え続けた予算は、当初の目的を忘れ、
最終的に増税という形で国民の生活を圧迫していきます。
これに歯止めをかけ、増殖性を抑制するために生まれたのが
「小さな政府」論です。

『この問題を公務員に解決させようとしても、
それは不可能というものです』(P. 308)
それは著者のいうとおり、日本の官僚が
無能で悪人だからというわけではありません。
自己増殖性のメカニズムによるものだからです。

『どのような人生プランであろうとも、
経済的独立に必要な資産は、必要額と運用利回りから導き出せます』(P. 318)
そこそこ優秀なサラリーマンであれば、結婚していても
子供を作る気がないのなら、綿密な人生プランは必要ありません。
しかし、子供を作るつもりがあるのなら、
しっかり経済的な計画を立てるべきです。
というのも、日本では一流大学にやるために教育に熱をいれるでもなく、
普通に子供を育てようとしてもマンション一戸分くらいのお金が必要だからです。

それは、日本の公教育の崩壊に原因があります。(P. 320)
私立学校および公立でも高校は退学という措置がとれるため、
ひとつの抑止力となって、子供たちの統制をとる役目を果たしています。
しかし、公立小学中学にはそれがありません。
ですから、何をしても退学にならず、また最近は親や教師も
一部におかしげな輩がいるために、子供は図にのる一方となって
公立学校においてまともな教育の場がなくなってしまったのです。

『最低辺の公立中学よりははるかにマシです。
公立中学では、子供の安全は保証されません。
子供を守りたいと思ったら、私立中学に行かせなさい』(P. 324)
なんとも切実な話です。
大阪に住む私の先輩の話ですが、
「関西に住んでいて子供ができたら絶対に私立にやれ、
そうしないと子供が誰かをいじめ殺すか、誰かにいじめ殺されるか
どっちかになるぞ」と真剣な顔して言われました。
そしてこれは都会において特に顕著なことなのだと思います。

 

『子供のいる夫婦は家を買ってはいけません』(P. 334)
30歳の夫に28歳の妻、子供二人の標準的な家庭を想定すると、
賃貸生活のまま子供を育てた時と持ち家を買った時とで、
60歳を迎えるころの資産がまったく異なるからです。
詳しくは本書のグラフを参考にして頂きたいのですが、
もちろん自分は持ち家を持ってもやっていく自信がある、
という人はいいのです。
『問題なのは、不動産の営業マンにいわれるがままに、
たいした頭金もなしに家を買い、漠然と、
「子供はやっぱり私立にいれなくちゃ」などと思っている家庭です』(P. 339)

 

『PTという可能性』(P. 346)
PTというのは、Permanent Traveler(終身旅行者)を略したものです。
これは様々な国々に数カ月ずつ住んでどの国の住民にもならずに
世界を渡り歩く旅行者のことです。
これになんの意味があるのか、といいますと、
どの国にも住所がないので、税金を徴収されないというメリットがあるのです。
アメリカでは属人主義で課税されますので、
アメリカ国籍を持つ者は、どの国いても課税されますが、
日本は属地主義なので、日本に住所を有する者からしか税金が取れません。
ですから、日本に半年以上住んでいないなら、
日本に税金を納めなくてもいいのです。
(木村昭二氏著「マンガ 終身旅行者」参照)

日本国の税金の使い方に納得のできない人、
また一般人だったらとっくに刑務所に入れられているであろう額を
首相が脱税しても逮捕されないという理不尽さに
日本のお金持ちはたちは、
「日本に」税金を払わないという選択肢を持っています。
海外で税金を払って日本に納めないようにする手法は
実際にかなり昔からつかわれてきました。
(古橋隆之氏著「納税者反乱」参照)



■反論・誤植・注意点など■
『簡単にいうと、金利が上がれば同じ証券をより安い値段で
購入することができる、ということになります』(P. 74)
その通りだが、利回りが高い投資対象の方が
高値がついてよさそうな気がする。
理論的に納得できるがこれだと、
利回りの低い投資に全て資金を多く使うはめになると思う

『ニッポン株式会社にも多くの子会社や系列会社がぶら下がっています。
最大の子会社は地方自治体で、社員(地方公務員)だけで親会社を
はるかに上回る330万人もの従業員がいます。
それ以外にも、各事業部(省庁)ごとに特殊法人、公益法人、認可法人、
業界団体などの子会社、系列会社を抱えているため、
いったい従業員(公務員)総数が何人になるかは、判然としません』(P. 303)
これだけの人がいるのだから、日本は小さい政府ではないと思う。

『公的部門の自己増殖をこれ以上放置しておけば、
あとは市民社会が公務員に食い尽くされて、
世界の三等国に転落していくだけです。
一方で、公的部門を縮小するということは、
公的サービスの低下を受け入れるということでもあります』(P. 310)
働いていない公務員を削減すれば、サービスの低下を心配せずに
人権費の削減は可能になると思う。

『アメリカなどは日本に輪をかけた学歴社会ですが、
子どもの教育費を支払う親は全体の半分以下というデータがあります』(P. 342)
アメリカの大学は学費がかなり高く、
奨学金をもらって、自分で学費を支払っている人ばかりではありません。
(パオロ・マッツァリーノ氏著「反社会学講座」参照)




■最後に■
不動産について
持ち家と賃貸どちらが得か?
それらは損得のつりあいが取れる場所で均衡しているようで
どっちもどっちであるという結論を得ました。

生命保険に関しては
子供がいて、現在十分な資産がないときのみ
入っておかなければならないという指摘が
本当にそのとおりであると思いました。

年金と社会保険の話は
政府が官僚のための
仕事を創作しており
実際はこれほどの人員を割くべき業務でないことは
明らかである。
本来なら国益を考え、どこかの省庁に吸収合併されるべきであるが
保身を考える高級官僚に阻まれて
それもできないでしょう。

人生設計の基礎を築きたい方には必読書であると思い、
本書を推薦いたします。





■評価■


点数合計 28点/30点満点

(1)読みやすさ 4点 
文章が平易で内容のわりに読みやすい

(2)情報量 5点 
300min以上
本がボロボロになるまで繰り返し読んだ

(3)成長性 5点 
知ってると人生が変わる

(4)実用期間 5点 
基本的なところは特に一生使える知識

(5)インパクト 4点 
人生設計とはこのように考えてつくるものなのかと思った
人生は知らないと損することばかりであると感じた

(6)信頼性 5点 
データが豊富で、かつ根拠がきちんと示されている

レビューNo.0049
評価年月日:2010年12月9日



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