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「「文系・大卒・30歳以上」がクビになる」


  深田和範氏著
全192ページ
680円+税
新書

■この本を一言で表すと
「ホワイトカラー大量リストラの危機」


■何故この本を手に取ったか?
「日本では仕事のための仕事が多い気がするので
効率を考えるとこれらの仕事は淘汰されることになる。
そうなると今あるホワイトカラーの仕事の何割かが無くなり、
失業者が出てしまうと考えられると思うので、
このタイトルはとても気になって必然手にとっていた」


■流れ
ホワイトカラーがリストラされる

自分の仕事は重要であるという思い込み

大量失業時代の到来


■レビュー■
『ホワイトカラーのリストラは、
企業が瀬戸際の状態にまで追い込まれたときに行われる。
したがって、それは、「少しずつ」ではなく「一気に」行われる』(P. 33)
今でも、少しずつリストラは行われていますが、
それでもそう簡単に退職に応じるわけではないので、
会社側としても一気にリストラを断行できないようです。
あんまり強行すると反発が強くてリストラ対象者の
なりふり構わない行為によって会社のイメージが損なわれますし、
場合によっては、会社が訴えられたりするからです。
(垣根涼介氏著「君たちに明日はない」参照)
(宮崎学氏著「敗者復活」参照)

自分がリストラされることはないと思う人が多く
思い込みがたくさんあると著者は指摘しています。
『欧米市場が復活すれば業績は回復する』(P. 40)
『経済は成長するものだから業績は回復する』(P. 42)
『大企業だから経営は安定している』(P. 45)
『ホワイトカラーの仕事は重要である』(P. 48)
『自分は他社でも通用する』(P. 51)
これらの思い込みは実際には何の根拠もないものです。
ヘッドハンティングされるくらいならともかく、
そうでない多くの人たちは、会社のおかれた状況次第で
リストラされる可能性があるといってよいでしょう。

『ホワイトカラーは経験を頼りに手作業で仕事をこなしていた』(P. 70)
昔はパソコンがないので社内で流通させる文書は手書きだったり、
印刷するにも人手がいったりで、事務仕事は膨大でした。
だから、たくさんのホワイトカラーが必要だったのです。
ところが、パソコンとインターネットが普及して、
ほぼすべての人が自分でタイプ、印刷し、
またメールまで使いこなすようになってから
単純作業のために必要なホワイトカラーは激減しました。
それもホワイトカラーの大規模リストラが予想される理由です。

『リストラが連鎖する』(P. 129)
社会的に大規模なホワイトカラーのリストラが断行された場合、
そのホワイトカラーと業務提携していた会社にもその波が押し寄せ、
連鎖してリストラが行われていくことが予想されます。
そうなると、ホワイトカラーの仕事自体が激減し、
その職種で再就職できなくなってしまいます。

このように、ホワイトカラーでいること自体が難しくなってくるでしょう。
だからこそ、ホワイトカラーの仕事に固執するのではなく、
他に一芸を磨いておくことをお勧めします。
今の仕事になにかひとつプラスして武器とすれば、
かなり有利に仕事ができるはずです。
(午堂登紀雄氏著「30代で差をつける人生戦略ノート」参照)

『「失業=失敗」という決めつけが強すぎる』(P. 182)
自分の人生戦略を明確化した場合、
今の仕事をそのまま続けていても先細りし、
未来が見えないことがあります。
そんな時は、一時期年収が下がろうとも、
転職したり、新しい資格を取ったりすべきです。
しかし、なかなか会社を辞める決断はできません。
特に、一時期とはいえ失業するとなると、生活の不安もあります。
また、それ以上に世間の冷たい視線が気になります。
失業者は、人生の落後者という暗黙の了解が世間にあります。
実際には次のステップに進もうとしている人も多いのに、
失業状態になっただけで失敗したとみなすのは良くありません。
ただ、これからは職業の形態が多様化し、
昼間にうろついているので一見、失業者のように見えて、
実は一代で不動産を多数所有するようになった億万長者であるとか
特許または著作権を持っていて年収数千万円~1億円とか
そういう不労所得を仕組みを作って手に入れている人が出てきています。
だから、そういう事例が世間に知れ渡れば
そのうち見た目だけで判断されることはなくなってくると思います。



■反論・誤植・注意点など■
『ホワイトカラーは、会社において存在しないほうがいい』(P. 56)
これは著者の意見であり、その根拠としては、
ホワイトカラーのやっている仕事は、経営者の補助にすぎないもので、
経営者が自分でやると言いだせば、それで不要になるものだからだそうです。
ホワイトカラーの仕事は経営者の補助である
というのは確かにその通りなのですが、
現実に経営者がすべての業務をするなんて不可能です。
どんな天才秀才にも体は一つしかありませんし、
やはり彼らを補助する者がいてこそ、運営できる業務や会社があるのです。
だから、ホワイトカラーが無駄に多いとなれば問題ですが、
きちんと稼働していれば、全体として効率を上げてくれることは間違いありません。

そもそも自分でできるからといっても、
仕事の全てを全部自分でやっていてはダメです。
たとえ、自分よりタイピングがおそい人であっても、
文章を起こしてもらったり、ビジネスレターを代筆してもらったりすべきなのです。
特別な能力のある人は、それに特化してもっと有効に時間を使うべきです。
(主藤考司氏著「[非常識に儲ける人]の1億円ノート」参照)

とはいえ、著者は、
『①ホワイトカラーが、営業活動とは直接的に関係しない仕事を
現場を巻き込んで行っているために、生産や販売などの活動に支障が生じ、
業績悪化の原因となっている
②ホワイトカラーが、自らの存在感をアピールするために仕事を増やし、
そのたびに、人員と人権費が増加して、業績悪化の要因となっている』(P. 63)
と主張しており、
これは「仕事のために仕事を無駄に作り出すことがある」との
著者なりの一種の警告なのであると考えられます。

特に、ひと昔前は全員がそれなりに出世するシステムでした。
団塊の世代の年齢が上がり、企業内において
それなりのポストを与えなくてはならなくなったときに
圧倒的に足りない役職をどうするかが問題となりました。
それで、
『人材がいるから仕事を作り、それを与える』(P. 73)
ということで、企業は一時しのぎをしていたのでしょうが、
それが常態化してしまい、そのうち誰もが当たり前と思うようになったのです。
いえ、本当は気付いているのかもしれません。
しかし、無駄であることを指摘して、その部署を削るなんてことをしたら、
その人はおそらく外道非道の誹りを受ける羽目になるでしょう。
一度増やした人権費などの固定費はそう簡単には削れません。
これから会社経営をしていく方は、
簡単に部署を増設しないように十分注意しなくてはなりません。



■最後に■
ホワイトカラーの行く末はあまり良いものではないと分かりました。
しかし、完全にホワイトカラーの仕事がなくなるわけではありません。
だから、その分野のエキスパートになれば、リストラから遠のくことになります。
たとえば、簿記一級までとってみるとか、TOEICで900点を取ってみるとか
そういう書類上で目に見える形で自分の実力を示しておくべきであると思います。



■評価■


点数合計 19点/30点満点

(1)読みやすさ 3点 
ふつう

(2)情報量 2点 
30-60min

(3)成長性 3点 
今からでも会社に依存しすぎないように
自分の力を磨くべきであることが良く分かる

(4)実用期間 5点 
これからは本書に書かれているように
ホワイトカラーの仕事の激減が当たり前になると思う

(5)インパクト 2点 
表立った大きな動きがまだないだけで
既にリストラは始まっている
大方が予想の範囲内だった

(6)信頼性 4点 
当たり前といえば、当たり前なことが書いてあるので
間違いになるようなことは書きにくい、信用できる内容である


レビューNo.0123
評価年月日:2010年9月22日



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