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「「クビ!」論。」


  梅森浩一氏著
全207ページ
500円+税
文庫本

■この本を一言で表すと
「クビ切りを生業としてきた著者が教える
リストラされる人とされない人の違い」

■何故この本を手に取ったか?
「実力主義の時代がきて、
大多数の人が
定職を失うリスクを取ることになりました。
こういう時代には、
クビに関する知識をある程度は
もっておかねばなりません。
そういうことで、書店でみかけた本書を手に取った」


■流れ
クビキラーが1000人の首を切る

クビになる社員の特徴

日本企業の首切りは最悪

大首切り時代の処世術




■レビュー■
『正しいクビ切りの本質は
「人材の流動化」と「実務の効率化」にあります』(P. 6)
しかし、日本ではそれがなされていません。
企業によって都合のよいように解釈され、
アメリカのように転職市場が成熟するのを待たず、
社員を放りだす形でリストラが断行されました。
そのことによって、
転落した人たちの惨状をまざまざと見せつけられ
多くの人は、
より会社にしがみつかざるを得ない心理状態になったのです。

『会社に残る社員が地獄を見る』(P. 152)
人件費の低減が目的であるため、
クビ切りがあっても
新しい社員を採用することはありません。
よって、仕事の量は以より増えています。
それなのに、給与はそれほど上がりません。
会社に残れても大変なのが
日本企業の実態なのです。


『仕事が遅い社員は切られる』(P. 104)
仕事が遅い社員は量がこなせないからだそうです。
これからの時代はスピードが勝負というのも
量をこなさなくてはならないからです。
そうでないと会社に利益がでないのです。


『人間にはプライドがあります。
第三者の視線を意識すると、
あまりみっともないまねはしたくない』(P. 66)
この心理を巧みに利用して、
第三者として部下の女性に同席してもらって首切りするのだそうです。

リストラ対象が
男性なら女性の前で喚く、脅す、泣き落とすなどの
対応がみっともなくてできなくなり
女性ならあとでセクハラされたと事実無根の非難をされるのを同伴の女性の証言によって
回避できるということです。



『物くるる友はよき友』(P. 120)
ごますりは必要だと、著者は主張します。
特に物を送る行為は大変効果的だそうです。
日本人はごますりを嫌う傾向にありますが、
自分がされるとやはりうれしいものです。
ついつい気が緩みます。
そうやって、上司と円滑な関係が築けるのであれば、
それはそれで良いのです。
ゆえに、
ごますりもコミュニケーション能力の一つと考えなくはならないのです。


『半年やって結果がでなければ首にしてください。
そのかわり、ちゃんと成果が出たら対価を支払ってくれませんか』(P.
126)
日本人ビジネスパーソンに足りない覚悟が
これだと思います。
もし、結果が出なければ辞職する覚悟でいることは
仕事に対する執念を生みます。
もともと仕事熱心な日本人なのですから
この背水の陣のような精神で、
きっとうまく仕事をやり遂げ、
結果をだせると思います。


『英語ができない社員は「頭が悪い」と思われてしまう』(P. 130)
アメリカ人上司は、
英語のできる日本のことを頭がいいと思うそうです。
日本人同士でもこれは顕著です。
流長に英語が話せる人は、
頭が悪いといわれることはほとんどありません。
実際にどちらが頭がいいかは別として、
ぱっとみて大卒で英語が話せない人よりも
高卒で英語が話せる人のほうが
できる社員に見えるのです。

英語はとても重要な教養ということになります。
大変使える武器であると同時に、
外資系で働く日本人の必須科目のようです。


アメリカ人についての記述でなるほど、と思ったのが
『米国社会で最も重視される価値基準の一つが
「フェアかどうか」です』(P. 34)
という文章です。
アメリカ人に「フェアじゃない」というと
血相を変えて反論してくるそうですが
やはり、正義を第一とするお国柄がそうさせるのでしょうね。


■反論・誤植・注意点など■
『雇用保険は、過去二年にさかのぼって加入できる』(P. 96)
なんという当選率100%の宝くじでしょう。
これの意味するところは、
会社に首を宣告されてからでも
加入していなかった保険に加入して
辞められるということです。
職を失うとわかっていては
入れる保険は公平性に欠けます。
これでは
日常から雇用保険に加入する人がいなくなります。
システムとして破たんする危険性を内包しているのです。
簡単にいえば、
「人身事故を起こした後で、
任意保険に加入することができる」
のと同じことなのです。
もしそうだとしたら、誰が高い保険料を支払って
日頃から保険に加入するというのでしょうか?
これに気付いた者が加入を拒否し、
都合のいいときだけ遡って加入したら
一気に制度が破たんしてしまいます。
社会保険庁はもっとよく考えて、
制度を見直すべきです。


『バブルが崩壊したのは、日本の経営者たちが
いい加減な経営をしてきたから』(P. 168)
これは濡れ衣です。
たしかに日本の経営は
外資系に比べてお粗末な面がありました。
しかし、バブルの崩壊は必然でした。
あのまま経済が右肩上がりで上がっていけると
本気で思っていますか?
バブルは1985年のプラザ合意に端を発しています。
日本を痛めつけようとして円高にしていったが、
意外に日本ががんばってしまって、
高くても売れるものをメーカーがつくってしまった。
円高なのに売れるから儲かる。
しかし、これがエスカレートしすぎると
高すぎて売れないときが必ず来ます。
その時に日本が受けるダメージは
大変なものになります。
成長が急激であれば揺り戻しも強烈です。
バブルはどこかで幕を引かねばならなかったのです。
そこで、流通する通貨量を規制して
お金の流れを止めました。
これがバブル崩壊のきっかけになったのです。



『日本人はまねをする能力に秀でています』(P. 182)
『まねをする中から独自の技術を生み出し、
今日の地位を築いた』(P. 182)
これは、その通りですが、
真似しかできないということではありません。
日本人が発明したものというものもあります。

たとえば、乾電池
これは日本人が世界に先駆けて発明したものです。

磁気記録やコンパクトディスク
これはドクター中松が見つけた原理を元に具現化したものです。

日本刀
これは切ることを追求した刃物として最高のものと
世界中で認められています。
反りを持った刀身は独特であり、
まねをしたものでないのは明白です。

電子レンジ
これは原理こそ外国人がみつけましたが
家電製品に応用して食品を温めなおす機械にしたのは日本人です。
メーカーはシャープです。

シャープと言えば、
世界を座巻してしまったカラー液晶だってそうです。
プリズムでカラーにするという発想は外国人にはありませんでした。

ざっとみてもこれだけでてきます。

つまりは、
日本人はまねをさせても凄いが、独自の発想も凄いのです。
日本人は外国人のモノマネしかできない、というのは事実ではありません。

■最後に■
クビをはねるために雇われて
予定通りに解雇し終わった後、
もちろん最後にクビをきられるのは自分だったという
オチまでついていました。

結局、またリストラ係として再就職した著者は
今度はわざとトラブルになるように何件か処理して
係争中の案件を抱え、
担当者である自分がクビにされないようにしていた
というのですから相当えぐい話です。


■評価■


21点/30

(1)読みやすさ 3点 
ふつう

(2)情報量 2点 
30-60min

(3)成長性 3点 
首切り対策、されないようにしたり
されたときにどうするかが分かる

(4)実用期間 5点 
これからは首切りが日常化する

(5)インパクト 4点 
首切りの生々しさがある

(6)信頼性 4点 
1000人の首切りを敢行した人の話


レビューNo. 0231
評価年月日:2009年8月23日



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