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「一勝九敗」


  柳井正氏著
全288ページ
438円+税
文庫本

■この本を一言で表すと
「再起不能にならないようにし、
失敗から学んで時代にあったものを作るべき」


■何故この本を手に取ったか?
「衣料関係で急成長したユニクロの経営に関する考え方が
この一冊に書かれているのではないかと思ったから」


■流れ
ユニクロができるまでの経緯

試行錯誤

フリースで急成長

本部と現場の関係

働く人のための組織

失敗から学ぶこと


■レビュー■
『商売は失敗がつきものだ。
十回新しいことを始めれば九回は失敗する』(P. 7)
『一直線に成功ということはほとんどありえない』(P. 226)
成功するためには失敗がつきものです。
ひとつの成功体験を参考にしても、
時代が変わるし、業界が変われば、
いろいろと手探りの部分が出てくるからです。

『いかに努力しても、
現実にブチ当たってみるまでわからないことが多い』(P. 227)
何が当たるかなんてやってみなくれはわかりません。
適当にやっていれば、10回やって10回とも失敗するでしょう。
しかし、努力すれば一勝九敗までもっていけるのです。
また、それを2勝8敗くらいにまで勝率を上げることも可能です。
(デイル・ドーテン氏著「仕事は楽しいかね?」参照)

だから、とにかくある程度の準備ができたら始めることです。
万全の準備を整えて始めたと自分では思っていても
時代の移り変わりとともに、合わないところが出てきます。
それは実際にやりながら修正していくしかないものです。

 

『譲らなかったのは経営理念だ』(P. 51)
経営理念が当時17条あり、
あまり多すぎると従業員が覚えきれず、
意味がないからできたら5つくらいに絞ってはどうか、と言われたそうで
それも当然といえば、当然なのですが
ここだけは譲れなかったといいます。
絶対に必要なことばかり集めているので
一つ欠けてもダメ!と主張し、
この経営理念は、さらに増加し
現在23条あるようです。(P. 233-260)

『ユニクロの悪口言って100万円』(P. 77)
ユニクロに足らないモノは何か?
それは直接、お客様に聞いてみるのが一番早く
自社のためになると考えて、このようなコピーの広告を打ったそうです。
そうしたら、結構辛辣なアンケート内容で
柳井氏は正直ちょっと気分が滅入ったそうですが、
それが改善に一役買っていることは間違いないようです。

当時のユニクロは、いまほど品質が良くなかったので、
悪口の大半は、品質に不満がある、というもので
当面の課題は、価格を維持したまま品質向上することになったのです。
そのためには、製造から販売までを
すべて自社で行う必要がありました。
なぜなら、日本の衣類は流通費が
販売価格の約50%を占めているからです。
ここを改善すれば、
品質が同じの物を他社の半値にしても利益が確保できると踏んだのです。

『失敗は誰にとっても嫌なものだ。
目の前につきつけられる結果から目を逸らし、
あるいは蓋をして葬り去りたい気持ちになる。
しかし、蓋をしたら最後、
必ず同じ種類の失敗を繰り返すことになる』(P. 83)
失敗は嫌なものですが、
そこには成功の芽がひそんでいます。
失敗しても、そこから学ぶことで成功の糧にできます。
転んでもただで起きてはもったいないです。

『失敗と判断したときに「すぐに撤退」できるかどうかだ』(P. 83)
これはとても大切なことです。
これまで積み上げたものや、つぎ込んできた時間、お金などの資源があり、
もったいないのでもうすこしやってみようか、と
誰しも思い、撤退するタイミングがつかみにくいものです。
しかし、人と物事には相性があります。
時代に翻弄されることもあるでしょう。
他人がうまくいくことが必ずうまくいくかすらわかりません。
だから、うまくいかないことをいつまでもやっていては
傷は広がるばかりです。

ここまでやってダメだったら撤退する、というように
一定の基準を設けて、感情をいれずに
捨てる覚悟を持つことが必要なのです。
周りはあなたを途中であきらめたヤツと非難するでしょうが、
どこかで成功するまでぐっとこらえましょう。
そういう人たちは、
あなたが成功したら掌をかえしてあなたを称賛してくるでしょう。
それまでは臥薪嘗胆です。
ユニクロも一時期は年商が伸び悩み、
ユニクロはもう終わった、などとマスコミは掌を返しましたが、
いまユニクロは世界中に進出し、また注目を浴びています。
そうするとどうでしょう。
結構辛辣な記事を書いていたマスコミは、
また礼讃麗句をならべ始めました。
結局は、勝てば官軍、ということで、
それまではぐっとこらえて我慢し、
成功するまで努力を怠らないことが肝心です。

『企業には成長のステージごとに最適の教育が必要なのだ』(P. 100)
「ワンマン社長は良くない」
そういう話をよく聞きます。
でも、30人程度の規模の会社なら
社長がワンマンでないとまとまらないでしょう。
ワンマンがよくないのは、大企業の場合なのです。
理由は、企業の規模が大きくなると
社長一人で業務を管理できないからです。
現場のことは現場の人間がよく知っています。
そういうところはきちんと分権しなくては、
絶対にうまくまわりません。

『決められたことを当然、決められたようにやる。
これでは半分オーケーだが、半分ダメだ』(P. 149)

この言葉はとても奥が深いものです。
マニュアル人間の限界といわれると、
マニュアルが悪者とされ、最後には排除されてしまいます。
そして、新人に「自分の頭で考えて行動してください」とか
奇天烈なことを言ってのけてしまうのです。
それって新人研修を放棄しているのと同じです。

マニュアルは先人の知恵、
例えるならマナーと同じです。
エレベーターや車に乗るとき、マナーがあるからこそ
スムーズに失礼なく事が運べるのです。
一見不合理なように見えて大変合理的なのです。
マニュアルはそれと同じです。

新人には一定レベルまでは、
マニュアルに沿って動いてもらわないといけません。
そうしなければ、右も左もわからない新人をそのまま現場にだした結果、
お客様にどう対応して良いかわからずおろおろする様が目に浮かびます。
そんな状態だと新人は、3年どころじゃありません。
すぐ辞めるでしょうね。
特に優秀な人ほどそうだと思います。
彼らは本当に見切りが早いですからね。

マニュアルに頼ってはいけないのは、
ベテランになってからなのです。
だから、半分オーケーで半分ダメだ、と著者は言っているのです。
マニュアルを批判する人は多いですが、
基本の教科書をしっかりやってない人間が、
どうして本番で応用問題ができると思うのでしょうか?
独創的な発想を持つ子供に育てたいといって、
数学で公式を教えないで問題が解けるでしょうか?
パターンの決まった基本問題ができてはじめて、
突発的に出される応用問題に対処できるのです。
なにがなんでもマニュアルを排除しようとする人は
基礎をおろそかにしてテストで高得点を狙う人と同じなのです。

『店長の仕事を全うすれば、
本部にいるよりも高収入が得られる。
このような仕組みを作らないと、小売業は繁栄しない』(P. 156)
世の小売業においては、ほとんどの店長が本部にいって、
さらに稼ぎたいと思っているようです。
ですが、店長の仕事と本部の仕事はかなり違います。
せっかく優秀な店長として活躍してきたのに、
畑違いの仕事をして、
組織全体で効率が下がることになりかねないのです。
それなら店長のままでも高収入になれるようにして、
優秀な人の最終目標が本部へいくことでなく、
店長になることにすると、売り場はもっと繁栄します。
ユニクロはそうやって今繁栄しているのです。

『同じ人を評価する場合でも
評価する側の能力によって相当な差がでてくる』(P. 168)
評価が甘い人のチームと評価が辛いチームでは、
辛いチームの方が結果を出していても、
評価が悪くなって給与に差が出ることがあります。
こういうことに社員は敏感で、
なんであいつが俺よりもボーナスでてんの?と
経営者の知らないところで不満を持っていたりするものです。
ですから、人の評価というものは
本気でやらなければなりません。
評価して給与を払うというのは、
経営者の一番の仕事と言ってよいでしょう。


■反論・誤植・注意点など■
特になし


■最後に■
一勝九敗というのは
成功した人がよく言う言葉です。
全戦全勝という人は稀代の勝負師か
勝てる勝負しかしなかった人です。
現実には無敗などあり得ないので、
普通は勝負を避けてきただけの人です。
だから、成功者はいろんなところで失敗しています。
しかし、それをきちんとみて考え、
成功の糧としているのです。
同じレベルの過ちは繰り返してはいけません。

なにかしようとしたら失敗はするでしょう。
しかし、
「失敗はみんながするものだから、失敗してもいいや」というような
安易な考えでいる人はやはりダメです。
無用の失敗はすべきでないと思います。
万全を期して、それでも届かなかったという失敗なら
次に活かせることをたくさん学ぶはずなので
あとで取り返せるというだけの話です。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
世の中を渡っていくのに
自分の経験だけでは少なすぎるということでしょう。
先人の知恵を借りていくことは必要です。


■評価■


点数合計 20点/30点満点

(1)読みやすさ 3点 
ふつう

(2)情報量 3点 
60-120min
比較的ページ数が多かったことと、
巻末にある経営理念をじっくり読んだため

(3)成長性 3点 
起業を考えている人には参考になる
従業員でやっていくと決めている人には
あまり心に響かないかもしれない

(4)実用期間 5点 
一生使える

(5)インパクト 2点 
本書を読まなければ分からない、というような
特異なことは書いていない

(6)信頼性 4点 
他の経営者の方々が書いた本を参考にしても
やはり八割くらいは同じことを言っている
残りは、業界が違うことなどで出てくる差異といってよいかと思う


レビューNo.0237
評価年月日:2010年9月22日



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