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「中国シフト」


  大前研一氏著
全208ページ
1200円+税
単行本

■この本を一言で表すと
「巨大化する中国に飲み込まれないための考え方」

■何故この本を手に取ったか?
「中国の経済成長は目を見張るものがある。
特に、日本人に比べて20分の1である安価な人件費
および労働力の豊富さは驚異である。
このままでは中国に取り込まれかねない。
日本に打つ手はあるのか知りたかった」

■流れ
中国による価格破壊

日本のホワイトカラーの仕事も中国にシフトできる

中国と価格競争をしてはいけない

中国をうまくとりこまないと日本は凋落する


■レビュー■
『社内業務やコールセンターの仕事の一部を大連でやっている』(P.
128)
これは日本語が参入障壁となっていたのですが、
日本語の研修を行い、給与を高く設定することで
かなり高いレベルの対応が可能になったようです。

日本語でのサービスは難しいという既成概念を壊し、
新しいビジネスとして展開しているのがすごいです。


『21世紀も日本のものづくりを続けるためには、
日本にしかつくれないものをつくることだ』(P. 41)
これはまったくもって同感です。
日本にしか作れないものがたくさんあります。
日本も金融や不動産で
強くなってほしいと思いますが、
こういうものを作り続けていくことこそが
やはり日本の生きる道として確実だと思います。

『日本は中国とコストで競争したら
絶対に勝てないのだ。
だから、競争してはいけない』(P. 135)
日本の取るべき道は、
世界中で日本にしか作れない
高度な技術を守り続けて
高い付加価値を打っている戦略です。
これ以外に道はありません。
価格破壊が容易なものは、
これから中国だけでなく
世界中でつくられるようになるでしょう。



『日本はガラス、アルミサッシをはじめ
すべての建築材が寡占状態になっているため、
海外のベストプライスより
何でもかんでも4倍くらい高い』(P. 74)
日本はほとんどの市場が利権にまみれていて
市場開放されているとは言い難い状況です。
良く言えば、秩序が保たれている
ということなのですが、
悪くいえば、閉鎖的で消費者が搾取されている、
といったところでしょうか。


『いまや中国では
誰も北京のことを気にしていない』(P. 106)
企業進出の候補地として
マレーシアやタイと比較されるのは
中国という国ではなく、
上海、広州といった「都市国家」です。
かつては、北京を中心とした国家だった中国は、
地方の有力都市が
それぞれ独自に企業を誘致し始め、
それぞれしのぎを削っている。
これらはまさにアメリカでの州といった感じです。


■反論・誤植・注意点など■
『中国が日本の「近郊」になった』(P. 6)
日本の緑茶と中国の緑茶に
どんな違いがあるのか?と著者は言うが、
中国の環境破壊はすさまじく、
大地は重金属にまみれ、水も汚染されています。
あなたはそんな中で育ったお茶を飲みたいだろうか?
安いだけで危険な食品は日本では売れません。
すくなくとも私は買いません。
(宝島社編「知らずに食べるな!中国産」参照
オークラ出版編「中国禁止!」参照)


『ユニクロが日本で成功した理由は、
日本人が周りの人間と同じものを着たがる
制服好きの国民だから』(P. 68)
これは絶対違います。
流行りをものすごく気にするけれども、
それで他人と全く、
もしくはほとんど同じものを着ていると
「かぶった」として大変嫌がられます。
色違いでさえ、嫌がられます。
少なくとも、私の周囲ではそうですし、
若者向けの雑誌を見てもそうです。
同じ服を着て喜んでいるのは、
自分の好きな芸能人が来てるものと同じ服を着て
同一化をはかりたい人くらいのものです。
それにしたって、制服好きというわけではありません。
何を根拠に、制服好きで同じものを着たがるから
同じような服が売れるという結論にいたったのでしょうか?



衣類の販売価格の約50%は、
流通にかかわるものです。
ユニクロは、ここを中抜きしているので、
単純に考えると、ユニクロで1000円のTシャツは、
他店では2000円で売っているものと
同じ品質ということになるのです。
ゆえに、お買い得感が生まれ、
値段と品質に厳しい日本の消費者が
選ぶに至ったと考える方が自然です。
もちろん、中抜きするためにユニクロは、
製造から流通、販売までを自社で行っています。
ゆえに、返品できないので売れ残りは許されません。
(「一勝九敗」参照)
必然、ユニクロが手掛るのは、
在庫リスクを減らすために、
万人にウケる服の作成となるのです。
よって、カラーバリエーションはそこそこあるけど
形はオーソドックスな服が
大量に出回ることになります。
そのため、同じような服を着ている人が多いように感じるのでしょう。


『期待はずれのベトナムから
起業は中国シフトを始めた』(P. 103)
ところが現在では中国から
日系企業はかなりの数逃げ出しています。
マスコミはほとんど報道しないが、
中国は政府の言うことがコロコロかわるし、
賄賂なしでは何もできないし、
(「漫画危ない!中国」参照)
流通がしっかりしていないからです。
(私の後輩が勤める日系大手メーカーの中国工場では
資材の到着が大した理由なく一週間遅れたため
ラインがとまってやることがなかったそうです。
後輩は、今回も多分いやがらせだろう、と苦笑してましたね。)
そして、何よりも中国は反日国家です。
日本に輸出するギョーザに毒を盛るような国です。
そんなところで操業するメリットが
そんなにたくさんあるようには、私には思えません。



■最後に■
中国シフトという言葉に、
日本の没落がイメージとして付きまといます。

しかし、
中国の模倣文化はすさまじく、
著作権など無視ですし、特許も関係ありません。
また、中国人には一族さえよければそれでいい、
といった血筋を重んじる風潮が強い傾向にあります。
これらが行き過ぎた感があり、
せっかくの中国の魅力を損なっていると思います。

経済最優先の風潮を改め、
環境破壊をしない取り組みをしていったり、
他国への侵略、少数民族への弾圧、虐殺など
人権を尊重する国であれば、
絶対に起きないことが日常的に起こっています。
それを踏まえた上で発言しますが、
中国が国際的な立場で日本より上だとは思えません。



■評価■


13点/30

(1)読みやすさ 3点 
ふつう

(2)情報量 2点 
30-60min

(3)成長性 3点 
中国シフトの原因がわかる

(4)実用期間 1点 
もう中国シフトは落ち着いた気配がある。
バブルもはじけたので、
業種によっては撤退が始まっている。
本書に書かれている内容はもう古い。

(5)インパクト 2点 
人件費の安い中国が価格破壊を引き起こすことは
たいていの人にも予想できたことであった。

(6)信頼性 2点 
中国のわるいところに関しての記述が全くない。
現在の中国の人心の腐敗や賄賂の横行など
著者ほどの方が知らないとは思えない。
なぜ、そういうところを書かないのだろうか。
どの国にも多かれ少なかれ
そういうところはあるので、
隠す必要はないと思うが、
いろいろ招待してくれた中国の手前
不用意な発言は控えようという著者の判断でしょうか?


レビューNo. 0282
評価年月日:2009年7月31日



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