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「ウォーター・マネー「水資源大国」日本の逆襲」


  浜田和幸氏著
全233ページ
952円+税
ペーパーバック

■この本を一言で表すと
「石油の次に争奪戦が繰り広げられるのは水資源だ」

■何故この本を手に取ったか?
「次にくるのは、水と農業だと言われています。
本書を数分立ち読みして
水を資源としてとらえ、
かつ日本と世界の現状を紹介していることがわかった。
今後の日本の取るべき道が詳細にわかりそうだったので買った」

■流れ
真水は貴重な資源

水道事業の民営化とバーチャル・ファンド

世界中が欲しがる日本の淡水化技術

世界中の水に関する問題



■レビュー■
『水こそ石油に代わる資源であり、
将来、最も有望な投資先』(P. 26)
水道の新設や排水処理プラントなど、
水関連の産業は
2020年までにアメリカだけでも
1兆ドルの市場になるといわれています。


アメリカで起こったことは、
20年以内に日本でも起こるといわれます。
かつて、アメリカでは
水道事業は行政の管轄下にあり、
民間企業の参入は許されていませんでした。
しかし、現在では、
『15%が民間企業によって供給されている』(P. 60)
という状況にあり、
日本でもそうなる可能性が十分にあるのです。

そうなったとき、最も怖いのは
外資に日本の水道をのっとられることです。
日本は比較的水資源が豊富です。
『日本の水源地を押さえ、
世界へ水を輸出する
新たなビジネスプランを描いている』(P. 67、68)
実際のところ、すでに千葉県の一部において
水道事業が民営化され、
外資が入ったとの情報があります。

ウォーター・バロンズ社(仏)が今、
日本に熱い視線を向けている。
地球上の水の96%までもが海水である。(P. 210)
淡水は実は貴重品なのです。
しかし、多くの日本人はそのことに気づいていません。
このままでは、
将来的に乗っ取られるところも出てきそうです。



『世界最大の電気メーカーであるGEが、
2003年から水ビジネスに本格参入するようになった』(P. 75)
日本人は、安全と水はタダだと思っているなどと
手前勝手な想像で
ふざけたことを抜かす外国人がいます。
それは間違いであるが、
水がかなり安価であるとは思ってはいる。
だが、その水が今後貴重なものとなり
水をめぐって大きな争いが起こると予想されるのです。

にわかに信じがたい話です。
しかし、かつてミネラルウォーターを販売したとき
水道水が飲める日本でこんなもの売れるのか?
と笑われた時代がありました。
それが今は、
「ミネラルウォーターなんて売れるの?」なんていえば
頭でも打ったのかと思われること間違いないでしょう。
それを考えると、
これは与太話の類であると
一笑に伏せられないのです。
ミネラルウォーターは
現状でかなり売れているのですから、
水は資源といって差し支えないものです。
水道水が飲めるレベルのクオリティを
維持し続けるなら
日本の水は海外にもっていけば
必ず売れるでしょう。

日本のすごいところは、
水資源に困っているわけではないのに
淡水化技術が世界トップであることです。

日本人は無自覚であるが、
この技術は他国からみたら
喉から手が出るほどほしいものなのです。
『日本企業への水面下での買収攻勢を進めている』(P. 121)
外資では、モンサント、ダウ、GEなどが
淡水化技術を持っていますが、
時価総額が高すぎて手が出しにくいのです。
ゆえに、規模が小さくて、
技術のしっかりしている日本企業が
狙われやすいのです。

今以上に水が資源として売買されるようになれば、
水資源大国日本にとっては大変有利です。
さらに、淡水化技術を活かせば鬼に金棒です。
なにせ、日本は世界有数の海洋大国なのですから。

陸地の面積だけななら、
全世界約200ケ国中
なんと62位と大健闘の日本ですが、
(岡崎大五氏著「日本は世界で第何位?」参照)
海洋面積も合わせると、
なんと世界12位の広さなのです。
まさに海洋大国です。
海底には天然ガスだけでなくて、
現在の日本の消費する天然ガスに換算すると
200年持つといわれるほどの
メタンハイドレードが確認されています。
また、つい最近では
日本の海底に眠るウラニウムの回収が
現状の3倍程度までコストダウンできるようになり、
さらなるコストダウンが期待できるとのことです。
これにより、将来日本の電力は
100%国産とすることも十分可能になるのです。
他には、
海流を利用した発電方法なども考案されていて
まだまだエネルギーを生み出せる余地があるのです。

まさに資源大国日本。海洋大国日本なのです。
この海を活かせるかどうかで
日本の未来が変わってくるでしょう。




■反論・誤植・注意点など■
『バーチャル・ウォーターだけで、
日本は毎年200億トン近い水を輸入している』(P. 8)
バーチャル・ウォーターというのは、
たとえば、小麦を輸入したとして、
その小麦を作るときに要した水を
輸入国が仮想的に使ったとする考え方のことです。

この考え方は、はっきりいっておかしいでしょう。
中学生のときに習った質量保存の法則が正しいなら
水は消失しません。
その地で循環しているはずです。
それを仮想的に輸出したと言い張るのは
滑稽を通り越して
強欲としかいいようがありません。
穀物輸出国にとって都合のいいことを言っているだけです。

日本は農作物だけみると
毎年200億tの水を輸入していると
指摘されているようです。
これをネタにゆすられそうな気がしてきました。


さらに、
工業製品を入れたら
さらに日本の水輸入量は増えると
著者は言うのですが、間違いでしょう。
むしろ逆に、減ります。
すこしだけ計算してみました。

たとえば、鉄鋼なのですが、
1tの鉄を作るのに1000tの水が要ります。
鉄鋼は大量に水を消費する代表的な工業製品です。

日本鉄鋼連盟が発表している
鉄鋼の輸出入量をみると
2008年において、日本の鉄鋼は
輸出3854万t、輸入797万tです。

差し引き3000万tもの鉄が日本の水を消費して
世界に輸出されたことになります。
そのバーチャル・ウォーターは、
300億tになります。

ん?

ちょっと、すごいことになりましたね。
日本は総合的にみて、仮想水輸出国だったようです。

農作物で200億t輸入していますが、
鉄鋼だけで300億t、
そのほかの工業製品を合わせると
日本は輸出超過ですから、
それ以上の水を
世界へむけて水を輸出しているようです。
それも100億tオーバーですよ。

穀物をたくさん輸入している日本が
加害者みたいな風潮だったんですけど
どうやら被害者だったみたいですね。
どう保障してもらったらいいんでしょうか?


『水パワーだけで動くクルマ』(P. 214)
H2Oを電気でHHOに組み替えて
爆発させガソリンの代わりに燃やすらしい。
どことなく、というよりおもいきり、うそくさいです。
「え~、ほんとに?」
と思って私はみています。

HHOなんて配列ができないとはいいませんが、
そんな不安定な構造で
どのくらいの期間保持できるんでしょうか?
また、その形にするのに
どのくらいのエネルギーが必要なのでしょうか?
実験室レベルで可能だったとしても、
これを商業レベルまで持っていくのは
至難の業だと思います。



■最後に■
著者はアメリカで政治学博士号を取得。
現在、国際未来科学研究所の代表である。

水に目をつけるなんて、すごいと思います。
農業は次世代に流行るビジネスだと思っていましたが、
それだけでなく、
水そのものが商品として売れる時代がくる、
ということは本書を読んで納得しました。

ただ、車に用いられると主張されている
水パワーの話などは
ほんの数ページ程度しかないので、
これはもっと解説をいれるべきだと思います。
でないと、うさんくさすぎて誰も信じないでしょう。
このページを読んだとき私が最初に思ったのは
「また新エネルギー詐欺だよ」です。
新エネルギーに関する詐欺は昔からあります。
詐欺の類でないというなら、
せめて参考文献くらいは示すべきではないでしょうか。



■評価■


22点/30

(1)読みやすさ 4点 
よみやすい。

(2)情報量 3点 
60-120min

(3)成長性 3点 
水が次世代の
貴重な資源になることが先取りでわかる。


(4)実用期間 5点
水が資源として重要な位置を占める時代がくる。

(5)インパクト 4点
真水って貴重品だったんだ、という驚き。

(6)信頼性 3点
世界の動きをみていると
水が資源として取引される時代は
もうすぐそこまで来ているとわかる。
よって、本書の内容の大筋は信用できる
しかし、水パワーの話は・・・・書いたらだめだろう。
ウソ臭い、参考文献を示してない。
これで、信頼性マイナス一点にしました。

レビューNo. 0329
評価年月日:2009年7月12日



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