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「プロの論理力」


  荒井裕樹氏著
全207ページ
1300円+税
単行本

■この本を一言で表すと
「交渉事の勝利とは、こちらの結論に双方が合意すること」


■何故この本を手に取ったか?
「論理力に関して良い本があると友人に勧められて」


■流れ
論理力はビジネスマンに不可欠

論理交渉力7つの掟

論理的仕事術、論理的整理術



■レビュー■
『弁護士の手腕によって勝敗が左右される訴訟は
全体の三割しかない』(P. 30)
TVドラマでは、凄腕の弁護士を雇うシーンがあったりするので、
弁護士の腕の良し悪しによって、
判決が左右されるものだとばかり勘違いしていました。
やはり、損害補償などの事件には、
だいたいにして前例があり、
損害賠償金の相場があるようです。
ゆえに、弁護士の腕というよりも
その相場であらかたケリがつくそうです。

『コントロール不能なことをしようとするのは、
無駄なことだ』(P. 51)
努力さえすれば、なんとでもなる。
というのは、実は自惚れ意外の何物でもありません。
自分にコントロールできないもので、
世の中は溢れています。
ですから、自分にコントロールできないことではなく、
自分にコントロールできることにのみ力を注ぐべきなのです。
要は、その見極めが大切なのです。

『ある特定の仕事については、
スペシャリストになることができるのだ』(P. 80)
若手は実績がないための軽視されやすいのですが、
ある特定の分野に対して、これ以上ないくらいに
詳細を知っている状態になれば、
一目おかれる存在になります。
はやく仕事を任される存在になりたければ、
まず狭い分野を徹底的にマスターするべし、ということです。

すべての訴訟は、最後には「お金の話」に落ち着くそうです。
『なにしろ交通事故死や殺人事件の民事訴訟でさえ、
最後は「気持ちの問題」を「お金の話」に
置き換えざるを得ないのだ』(P. 85)

というように、お金に換算するのが
お互いが納得できる結論に落ち着くために重要だといいます。
逆に、お金で解決するという意識がない場合は、
結局、双方が納得できる結論にいたらないことが多いようです。

『交渉における「勝利」とは、
相手を完膚なきまでに論破することではなく、
こちらの希望する結論で双方が「合意」することだ』(P. 120)
交渉事とは、相手にこちらの言い分をのませること、
そう思っていました。
しかし、違うようです。
著者は、こちらの結論に双方合意することと言っていて、
私もそれが一番良いのだと、納得しました。

『プロの交渉人には「かかってきた電話には絶対に出ない」
と決めている人が多い』(P. 107)
電話はかける側に有利です。
なぜなら、あらかじめ話すことを決めてかけているため、
交渉の準備が完了しているのに対し、
かけられた側にとっては不意打ちになるからです。
ですから、交渉事に限っては電話がかかってきたなら、
居留守を使って、相手の要件を推測し、
準備が整い次第、
こちらから電話をかけるようにすべきだと言います。
主導権をみすみす相手に渡してはいけません。

『交渉事における論理とは、
「正しければいい」というものではないということだ。
答えは合っていても、無味乾燥な数式や文字だけを
書き連ねたような書類は誰も読みたいと思わない。
そして、読んでもらえなければ、その論理には価値がない』(P. 138)
正しければそれでいいというのでは、
こちらの主張はとおりません。
正しいことが一番強い交渉材料ではありますが、
正しければ、読みにくい文章を書いても
誰かが必ず見ていてくれて交渉に勝てる、
というわけではないのです。
これはプレゼンテーションにも共通していえることだと思います。
内容が良ければ誰かが必ず見てくれている、ということにはなりません。
見る相手に理解する努力をさせないことが大切です。

『「どういう意味か」と質問形で
釈明要求するのではなく、
「この部分はこういうことだと思われるが、
だとすればこの主張との矛盾が生じてしまう」といった具合に、
それをこちらの主張として投げかけることにしている』(P. 186)
相手に質問しても、
返答に時間を稼がれてしまうことがあり、
最悪の場合、無視されてしまうこともあるそうです。
ですから、時間稼ぎや無視ができないように、
答えないなら、
こちらの主張が正しいと自動的に認められるように
質問を投げかけるようにするのがよいそうです。
たしかに、
これならば相手も不利にならないようにするために
積極的に返答してくれるでしょう。


■反論・誤植・注意点など■
職務発明の対価における企業側の言い分は、
『サラリーマンはリスクを取っていないことを考えると、
発明の対価は高すぎる』(P. 61)
というものがあったようで、これに対し、
『清原達郎氏は、ファンド・マネージャーとして
運用損のリスクを取っているわけではない。
それでも、推定100億円もの成功報酬を手にしている』(P. 61)
と、反論しています。
しかし、清原氏の例を持ちだしてきたなら、
私が企業側の人間なら、こう反論するでしょう。
「清原氏は、はじめから明文化された契約があって、
それに従って報酬を得ていたものである。
また、それは特異な関係であって、
サラリーマン全体の例として挙げるには不適当である」と。

さらにいえば、
あの推定100億円もの報酬は、
かなりえぐいことをして得たものであると予想できます。
詳しくは書きませんが、
確か、清原氏の報酬額の規定は、
保有株の時価総額に対して算定されるものだったと記憶しております。
株売却時の利益確定によるものではないのがミソなのです。
市場にあまり出回ってないボロ株を、
底値で徐々に買い集め、
ある程度、玉がたまったら自分の報酬が査定される日の直前に一気に買って提灯をつける。
あとは個人投資家が群がって株価が急に上昇します。
そうして時価総額を吊り上げることで達成できた時価総額が
給与として支払われる成果の基準となったのでしょう。
本人があまり表に出たがらない理由もわかります。
時価総額はあくまでも時価総額です。
その金額で全株売却できるものではありません。
実際に得られる利益とはなりえないのです。

つまり、清原氏の報酬額というのは、
そういう特異な例なのです。
例として挙げるには不適当であると、
私が主張する意味がわかっていただけると思います。


■最後に■
本書は、自分の意思で読んでみようと思った本ではなかったのですが、
友人の推薦で無下にできず手に取ったものです。

しかし、さすがというべきでしょうか、
信頼できる友人の推奨した本だけあって、
なかなか良い本でした。
本書を読むことで、
論理的な交渉事というのは、一体どういうようなものか
簡単にですが、わかると思います。



■評価■




点数合計 23点/30点満点

(1)読みやすさ 4点 
読みやすい

(2)情報量 2点 
30-60min

(3)成長性 4点 
論理というものの本質を
わかりやすく説明してあり、
その基本方針は、
一般人にもすぐに実行できるものである

(4)実用期間 5点 
一生使える

(5)インパクト 3点 
論理的な考え方を読んでなるほど、
と納得、感心することが多い

(6)信頼性 5点 
著者のいうことは至極もっともで信頼に値する

レビューNo.0554
評価年月日:2010年5月27日



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