無料メールマガジン

メルマガ案内


RO総合TOPROサイト解説RO学習に関する本RO自己啓発に関する本RO仕事に関する本RO投資に関する本ROお金に関する本RO健康に関する本RO日本と世界に関する本ROその他の本


■リンク■

○skさんの模型サイト

sk-site

 


■管理者プロフィール■

プロフィール


■問い合わせメール■

こちらからどうぞ


 

カスタム検索













「学校の勉強だけではメシは食えない!」


  岡野雅行氏著
全215ページ
1400円+税
単行本

■この本を一言で表すと
「学校の勉強だけでしてちゃ駄目だ、世渡り力も磨け」

■何故この本を手に取ったか?
「岡野雅行氏の著作を店頭でみつけて
頑固な職人さんのいう世渡り力というものに興味が出たから」

■流れ
人間関係について

自分自身や夢について

仕事について

成功することについて

以上の流れで
合計43の質問に答える形式




■レビュー■
『いちばん大事なことは
世渡り力を勉強することだ』(P. 1)
生きていく上で一番大切なのは、
世渡り力を磨くことだと主張されています。
世渡り力というのは、
要領よく世の中を渡っていく力のことではありません。
義理人情を欠かさない人付き合いを続けて
いろんな人たちと信頼関係を築いていく能力のことなのです。


『俺はね、最後は義理人情なんだと思う』(P. 21)
最初にお世話になった人への
感謝を忘れてはいけないと
著者はいいます。
それを忘れるから、
せっかく掘った井戸の水もかれていくのだそうです。
人に何かしてもらったら最低でも4回お礼を言うことが
感謝の気持ちとして大切なのだそうです。


『若い人は、落語を聞け』(P. 26)
落語を聞くと語彙が豊富になる。
それに話の機微がわかるようになるので
人を惹きつける話し方が
自然と分かるようになるのです。


『何事も20年やって一人前』(P. 53)
これは職人としての話です。
一般には仕事として携わった業界の
ベテランになるまで10年かかるといいます。
職人が成熟するまでの期間が長いのは、
一人前になるまでに
たくさんの経験を必要とするからです。
他の学部とは異なり、
一人前になるまでに最短でいっても
医学部入学から8年かかる医師などは
そのいい例ですね。
職人は経験値の重要性が高いのでしょう。


『親が子供に人生のメニューを見せてやる』(P. 58)
これは大変重要なことだと思います。
子供は大人になったら
何になるか結構真剣に考えています。
しかし、子供自身は世の中のことを何も知らないし、
調べ方もよくわからないので、
ほおっておくと大抵の場合、
何をすべきか決められないまま大人になります。
そして大学生になったあたりから
やっと職業を決め始めるのです。
これははっきりいって遅いです。
ですが、現状はそうなのです。

若い人には無限の可能性があります。
10代でがんばってすべてを勉強に傾ければ、
知的労働に関連する職業で
なれないものはほとんどありません。

しかし、選べる道はひとつです。

そのひとつをいつまでも決めあぐねていると
さっさと決めてしまった人たちに
後れをとることになるのです。
それだけでなく、
成熟してから働ける期間が短くなるのです。

よって、どんな仕事や人生があるのかを
子供に見せてあげることは、とても重要なのです。



『「失敗してもいいや」と思って失敗するんじゃないぞ』(P. 70)
失敗は成功の素、とはよく言われることですが、
最初から失敗していいや、というような
気力のないことで成功できるはずありません。
成功するつもりで臨んだ結果が失敗だった。
悔しいなぁ、何故だろう?
この気持ちが成功につながるのです。


『1000円の電卓を買うのに
3つも4つもハンコがいるような会社に、
いいものが作れるわけないよ』(P. 97)
これからは、規模の小さい方が勝つ時代になります。
(リチャード・コッチ氏著「80対20革命!」参照)
小回りに優れているので、
変動の激しい時代に合っているのです。


『ハイテクよりすごいのはローテク』(P. 98)
『最先端のものばかり追いかけていると
基本的なものが作れなくなる』(P. 102)
戦国時代に造られた名刀と同じレベルのものは、
現代では、打つことができないのだそうです。
技術が常に進歩しているというのであれば、
現代の方が技術力が優れているはずなのですが、
すべての分野でそうだというわけではないようです。
作れなくなった、
失われた技術というものがあるのです。

傘やメガネなど、
これからもう形が変わっていかないような
完成されたものを「雑貨」というそうです。
そういう雑貨というものを完全に作れるというのは
実はとてもすごい技術なのです。
これら雑貨制作の技術が失われたときが、
日本が凋落するときです。
それくらいローテクは日本の技術を根幹で支えているのです。


『成功しても別荘と妾は持つな。
一生維持できるわけないんだからな』(P. 126)
成功したら人間は、ひとが変わるといいます。
そのことに成功した本人が
気づいていないのが恐ろしいのですが、
そういう成功した人は
妻と仲が悪くなっていることが多く、
その反動で愛人をつくることが多いといいます。
(神田昌典氏著「成功者の告白」参照)

しかし、これは破滅への第一歩です。
自分が成功したなって自覚が出てきたら、
成功を維持するためにも
「別荘と妾は持たない」と自戒が必要です。



『商売っていうのは「見切り千両」だ』(P. 142)
世の中には流行り廃りがあります。
ゆえに、いま好調なビジネスも
いつかは落ち目になるものです。
絶頂期にビジネスを売却することは、
もったいないように見えるかもしれませんが、
絶頂期だからこそ、いい値段で売れるし、
買った人もしばらく儲けられるので
お互Win-Winの関係が築けるのです。
(天野雅博氏著「ひとりで儲ける時代」参照)


『みんなが行くところは儲からない
みんなが嫌がるところにこそ宝がある』(P. 197)
昔から、
「人の行く、裏に道あり、花の山」といいます。
人がいかない道を敢えていくからこそ、
熾烈な競争を避けて、成功への近道を歩めるのです。
他の人と同じ道を歩んでいては、
良くも悪くも、結果は同じになるにきまっています。



『世の中には頭のいいやつと
利口なやつの2種類の人間がいる』(P. 207)
頭のいいやつになるのは簡単だといいます。
勉強さえしておけばいいからです。
しかし、利口なやつになるには
社会にでてから
どれだけ勉強したかが重要になります。
しかも、それを教えてくれる先生はいません。
自分で意識して勉強していくしかないのです。




■反論・誤植・注意点など■
『何もかも全部なくしても、
相手してもらえるような人間にならないとダメだね』(P. 48)
大企業の看板を外したとたんに
相手にされなくなる人は多いそうです。
それは、その人自身の問題もあると思いますが、
たとえ、個人で素晴らしい人であっても
肩書きをなくしたとき、
それがわからない人たちや
対面ばかり気にする人たちは
やはり離れていってしまいます。
ゆえに、個人の責任とばかりはいえません。
ただし、このような人たちが離れていくことは
悪いことばかりではないのです。
なぜか?
それは、大企業の看板とお付き合いしていた
表面だけの友人と親友との見分けがつくからです。




■最後に■
著者は、いたくない注射針を作った職人で
TVで紹介されて一躍有名になったのだけれど
実は、製造業界では結構前から有名でした。

マイクを集音のために網掛けにしたのも著者です。
特に、私は電気化学をやっているから
当然、電池関係の話はよく聞きますが、
著者は、液漏れしないリチウム電池のために必要な
金属ケースを深絞りの技術で作っている職人としても有名です。


いつ頃からか、
日本は中国に負けるという噂が流れ始めましたが、
製造業界はまったくそんな心配してません。
彼らが簡単に追いつけるほど日本は甘くありません。
それがわからないのは、
技術に疎い、特に文系の方たちでしょう。

中国の優秀な人たちは
アメリカにいって修士号、博士号をとってくる。
そういう人は珍しくなくなりました。
それに比べて日本は学力低下が起こっている。
そこだけみたら日本はやばいように感じるでしょうね。

ところで、その優秀な中国人の絶対数は
どのくらいなのでしょうか?
日本人の成績トップ層の絶対数が負けているのでしょうか?
日本は大学院まで行く人が多いので、
日本人の大学院生のレベルが
中国人院生の成績と比較して低かったとしても
必ずしもそれが国力の差とはなりません。
なぜなら、
むこうは国の代表選手を出してきているのです。
日本の一般学生が太刀打ちできなかったからといって、日本の製造業がやばいと思うのは、短絡的すぎます。


さらにいえば、
いい大学にいって博士号も持ってるからって
なんでもできるわけではないのです。

40年前の技術で、
一枚の金属板から作る鈴があるのですが、
大企業でさえ、
いまだにこの技術をマネできない現実があります。
勉強ができることは重要な要素です。
しかし、それだけで物作りができる
と思うのは間違いなのです。
仕事は教えてもらって
できるようになるものばかりじゃありません。
自分で盗んでこそ身につくものも多いのです。
私は日本人はそこが世界一だと思います。

はっきり言って、
中国よりもアメリカの方がまだまだ手ごわいです。
そのアメリカでさえ、基礎的な部品の製造では
日本に負けてきているのです。


これは、先端技術で強いだけでなく
世界で唯一無二のローテクを支える職人が
日本に多数存在するからなのです。
そしてそれは一朝一夕で
伝えたり習得したりできるものではありません。

これでどうして日本が負けるのか
理由があるなら教えてほしいものです。



■評価■


24点/30


(1)読みやすさ 4点 
読みやすい

(2)情報量 2点 
30-60min

(3)成長性 4点 
本書の内容が腑に落ちるなら
相当成長できる。

(4)実用期間 5点 
一生使える。

(5)インパクト 4点 
ローテクのすごさがわかる。

(6)信頼性 5点 
大変信頼できる内容


レビューNo. 0635
評価年月日:2009年7月12日



本ページトップへ戻る

カテゴリトップへ戻る