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「チャイナ・インパクト」


  大前研一氏著
全295ページ
1600円+税
単行本

■この本を一言で表すと
「中国は予想以上に手ごわい存在であることがよくわかる」


■何故この本を手に取ったか?
「中国のことについて大前研一氏が本を出しているというので、それなら一読する価値はあると思い、ネットで注文した」


■流れ
中国の成長

地方分権

中国の競争力

6つのメガソリューション

アジアを支配する中国

日本が中国の10%国家になる可能性

日本が取りうる対中国の方策

チャイナインパクトを改革の原動力にするべし



■レビュー■
『中国を単一の国家として眺めていたのでは、
いつまでたっても中国の本質が見えてこない』(P. 14)
その理由は、
東北三省、
北京・天津回廊、
山東半島、
長江デルタ、
福建省、
珠江デルタ、の6つのメガソリューションに
実質的には分かれて中国国内で競っているからです。(P. 15、85)

『珠江デルタは今や、
日本をしのぐ部品産業の一大クラスターになってしまった』(P. 111)
日本の部品会社がこぞって進出したために、
ほとんどの部品は現地で生産できる体制になってしまったそうです。

『一人っ子政策の弊害』(P. 176)
一人しか産めないため、
産まれた子供は両親と祖父母の計6名から大事に育てられるため、
「小皇帝」と呼ばれています。(P. 178)
いわゆる日本の「6ポケット」というやつで
日本でもありうる話なのでなんとも言えないのですが、
現在のハングリーな中国人と比較して、
似ても似つかぬ世代になってしまったそうです。
彼らの世代が30代になるのが
本書出版から大体10年後、
つまり、これから数年以内ということです。
中国経済の根幹を担う世代になっていきます。
著者だけでなく、中国人自身も、
以前の中国人と比べてやわになっている世代が、
中国の経済に影響を及ぼすのではないかとみています。

『「去年にくらべて今年は良くなった」という時、
人々は不満など持たないのだ』(P. 184)
中国では、富裕層が多いけれど、
99%の人たちはまだまだ貧困の中にあります。
しかし、国全体が向上しているので、
暮らし向きが去年よりは良くなっていることが多く、
希望が持てるために、意外と不満は無いようです。
いまより悪くなることはない、という希望は
心に平安を与えるといえます。

逆に、いまの日本には全体として見られる希望が無くなってしまいました。
(山田昌弘氏著「希望格差社会」参照)

日本は格差が少ない社会といわれていましたが、
それでも格差は存在しています。
全体的に底上げされていたために、
極端な貧困層が存在しないので
総中流とかいわれて
格差がないように見えるだけです。
しかし、それでも一代で富を生み出すことが可能な社会であり、
日本はまだまだ健全な社会だったのです。
それが政治家の世襲制やお金持ちは子供に良い教育を与えられえるなど、
富が子供にも大きな影響を与えており、
格差がそのまま伝えられていく構造ができつつあります。

 

これまで中国は近隣諸国と小競り合いを続けてきました。
中国は戦争を自国から仕掛けたことはないといいますが、
それは完全にウソで、第二次世界大戦後、
自国から仕掛けたものを含めて、
インド、ベトナム、チベットなどと
計17回戦争しています。
ちなみに、日本はゼロ回です。
日本人は好戦的などと
中国人にいわれたくありませんね。

そういう事情から中国は
周辺国と軋轢を生じさせていたのですが、
年々強大になっていく中国を見ていると、
『周辺の国々はむしろ仲良くしよう、
繁栄にあずかろうという空気になってきている』(P. 192)
そうで、人口で張り合えるインドですら、
もう正面からやりあおうとしていません。
『ぶつかる可能性があるのは唯一アメリカだけ』(P. 193)
ヨーロッパは中国と対立する要素がないそうです。
よって、中国と一悶着あるとしたら、
その相手になるのはアメリカだけなのです。

すでに、アメリカは中国を仮想敵国として分析し、
いつ戦争がはじまっても対処できるようにしていると思われます。
かつて日本がアメリカと戦争したときも、
開戦の10年も前から、
アメリカは日本を仮想敵国として研究していました。
中国もアメリカに対抗できるようになるまでは、と
時間を稼いでいるようにさえ見えます。

殲10、殲11などの戦闘機の性能の向上
空母の建造、
核搭載可能な大陸間弾道ミサイル、
宇宙での衛星爆破実験、
15兆円の巨額の軍事費などなど
本当に平和国家なの?と
首をひねらずにはいられない状況です。
人間の言葉にはウソが多分に含まれます。
しかし、行動はウソをつけません。
周辺国に中国に攻め込めるだけの力がある国はないのです。
それなのに、これ以上の軍拡を進めるのは、
アメリカとぶつかることを中国も想定しているからと考えられます。
もし、アメリカと中国がぶつかったとき、
日本は知らん顔ではいられません。
どちらにつくことになるのでしょうか。
そうなれば、
どちらにしても日本本土が焦土と化すでしょう。
迷惑な話です。

『かつてのアメリカの対日ヒステリーと同じことを、
日本も中国に起こしている』(P. 220)
これはそのとおりだと思います。
はっきりいって、中国は手ごわいです。
本書を読んでそれをさらに確信しました。
ですから、中国がこれ以上発展したら、
日本は本当に中国の
10%国家になってしまうんじゃないか、と
本気で心配するからこそ、
このようなヒステリーも起こりうるのです。

『日本のような際立った中央集権国家は、
もう世界に例がない。
なぜなら、すでに時代に合わないからだ』(P. 225)
日本がまだ中央集権を続けられるのは、
地方交付金などを地方にばらまくことで、
お金の支配をしてきたからです。
ですが、これは多額の無駄な予算を計上することになり、
国債の発行が大きく未来の日本人にのしかかってきました。
よって、本当に必要な措置を各地域でとれるように、
日本で道州制が行われる可能性はあるのです。

もし道州制となったら、
『イタリアやフランスだと、
日本への投資ミッションは一国の単位で来る。
中国は一国で来ることはもうなくなった。
今やほとんどは省か市の単位でやってくる』(P. 142)
ということからも、道州単位での結び付きが加速するでしょう。
日本と中国という国家間でのつながりではなく、
珠江デルタと九州地域、
東北三省と関東地域といった結びつきになるです。

ただし、これで日本がさらに発展するとは
必ずしもいえません。
道州制を実施したために、
一部地域が華僑に乗っ取られるかもしれません。
カナダ、オーストラリアでは
政治に華僑が口出ししてきますし、
インドネシア、タイ、フィリピンなどは
すでに華僑の国です。
前例はいくらでもあります。
そういうリスクを考えておかねばならないでしょう。

『国連をいったん解体して新しい機関を作ろう』(P. 231)
拒否権の発動というのは、大変強大な力をもっています。
これがあるために、常任理事国の意向に逆らうことは
すぐに議題が白紙に返されてしまうのです。
日本は中国なんかよりもたくさんのお金を国連に支払っているのに
まったくといっていいほど恩恵がありません。
はっきりいってもう国連にお金を払う必要はないと思います。
新たな世界機構を発足させ、
国連を事実上形骸がさせてしまえば良いでしょう。
そもそも、常任理事国のアメリカですら
国連の意向を結構無視しますし、
国連には大きな力はありません。
脱退するのはよくありませんが、
国連に金を出すのはもうやめましょう。
敗戦国の日本はどうせ常任理事国になれません。
本当に無駄金です。
その金で新しい国際機関の創設を
ドイツなどの常任理事国以外の国々によびかけるか、
日本人に英才教育でもした方が、
よほど日本のためになります。

現在、日本への中国からの輸入品が急増し、
日本が中国に負けてしまうという雰囲気があります。
中国は確かに強大になりましたが、
『日本企業によるアメリカ市場への売り込みは、
まさに血のにじむような苦労があった』(P. 255)
『あの歴史を思い出すと、中国企業が独力で、
日本市場にぴったりはまる商品を開発する
ということは考えられない』(P. 255)
ということから分かるように、
商品のほとんどは日本の商社が絡んでおり、
要するにこれは、
『国内競争の延長線上の戦いであり、
戦場が中国にまで広がったと考えればいい』(P. 257)
のです。
ユニクロが中国で生産した製品を中国国内中心ではなく
日本で販売しているように、
『「世界の工場」を利用した日本企業が、
利用していない日本企業に攻め込んでいるという構図』(P. 12)
となっているのです。





■反論・誤植・注意点など■
日本には過去20年以内に100万都市がひとつもできていない(P. 108)
という話をしていました。
しかし、1991年に90万人ほどだった仙台市が
1999年に100万人突破しており、一番若い100万人都市となっています。
著者のいいたいことは、日本の人口が増えていないということなので
趣旨や主張がかわるわけではないのですが、
すこし気になったので指摘しておきます。

『日本人の口に合うように開発された中国米が
大量に流入してくるかもしれない』(P. 144)
すでにミニマムアクセス米として、
アメリカをはじめ、中国からも米を輸入しています。
しかし、日本人が外国産を好んで食べている
という話は聞いたことがありません。
それどころか、
毒米として市場にこれまでひそかに出回り、
肝臓ガンにかかるリスクが
高いことが噂されているため、
輸入米を買いたいという日本人は
多くないように思います。
(「三笠フーズ(大阪)のせいで西日本の肝がん発生率が急上昇している模様」参照)


大体にして、中国人ですら
自国のものを信じられず、
富裕層は日本の米やら食品を
輸入しているのですから、
中国の米は、たとえ美味だとしても
今現在ごめんです。
詳しくは、「土壌汚染 中国」で検索してみたらわかります。

家畜にものすごい奇形が確認されています。
(井沢元彦氏著「そして中国の崩壊が始まる」参照)

この分ですと、
人間もすごい奇形が産まれているのですが、
ネットに規制がかけられているため
現在探すことは難しい状況です。
それでも画像検索したら少し出てきます。
たとえば、
顔面に口だけしかない「のっぺらぼう」と呼ばれる奇形児の写真があります。
かなりひどい状態で、精神の弱い方には見ることをお勧めしません。
ようするに、
このような奇形が産まれる土壌で育った食物を
これまで平気で日本は輸入していたのです。

いまでも危ない食品を
日本人はたくさん食べています。
輸入作物への監視はとてもゆるいですので、
ほとんどすり抜けてくるからです。
(宝島社編「輸入食品の真実!!」参照)

以前、新聞をにぎわせた
高濃度の農薬が残留したキクラゲは、
自治体が独自に調査してわかったものであり、
長年にわたり、関税での検査は
フリーパス状態で国内に流通していました。
たとえ、検査がきちんとなされて
あぶないと判明したときでも、
どんなに早くても、
もうすでに胃袋の中だというのです。
そんな検査に意味があるのか?と思いますが、
検査を国産品の基準まで高めると、
全部ひっかかって輸入できなくなるそうです。
だから、仕方ないと
輸入食品の真実!!」では言っていますが、
それで納得できますか?

日本でも食の安全は
守られていないと考えて良さそうです。
所得の低い人は、
ろくなものを食べられないので寿命が短くなる、
と森永氏は、
新版 年収300万円時代を生き抜く経済学」で指摘していましたが、現実のものとなりそうです。

『AU=エイジアン・ユニオン』(P. 242)
EU(ヨーロピアン・ユニオン)と同じような構想で、
日本と中国が東アジアの国々をまきこんで
共同体を作るという構想ですが、
これは正直いって、10年たっても無理でしょう。
日本人と中国人の考え方が違いすぎますし、
お国事情が全く異なります。
もし実行されたら大問題になるでしょう。

タイなどの華僑が支配する国で、
残虐な事件を起こすのは中国人だそうです。
(黄文雄氏著「日本人が知らない中国人の本性」参照)
日本でだって今の状態でも
中国人マフィアが組織的に窃盗強盗を繰り返し、
問題になっているのをご存じであると思います。

中国人は客観的に見て
海賊版、道端に痰を吐くなどモラルがとても低いし、
経済の発展を阻害する偽札が大量に出回っています。
(東亜細亜問題研究会編「マンガでわかる中国100の悪行」参照)

信じられないことに人攫いが
ビジネスになっていますし、
キリスト教にいたっては弾圧対象ですよ。
(井沢元彦氏著「そして中国の崩壊が始まる」参照)

もちろんこういった問題が起きた時は
日本人がカモられる側です。
それで日本は発展できるでしょうか?
このような根の深い問題を抱える中国と
安易に連携することには大変疑問を感じます。


■最後に■
本書は技術やサービス、汚職などに関することは
他で知りえないような情報を提供しており、
出版当時はすごい反響があったと容易に想像できます。
10年たてば、中国全体としては日本経済を抜いている(P. 176)
という記述があり、2009年にGDPの面で確かに抜かれてしまいました。
この予測の7年後ですから、かなり正確に当たっています。

しかし、気になったのが、
環境破壊に対する記述がほとんどないことです。
日本もかつては、四日市ぜんそく、イタイイタイ病、
水俣病などの公害を引き起こしていました。
そういうことが中国でもおこっています。
これがどのように影響するのか予測がつきません。
私は、これから進出する日本の企業が
もとから汚染された土地を知らずに借りて、
借地権が満了する50年後に、
土壌汚染したのは日本企業だ、賠償しろ、となると考えています。
いまのうちに何かしら対策を立てておくべきです。

これを読んで、
「まさか」と思われた方は認識が大変あまいです。
中国人は利にさといですから、何でも商売にしてしまいます。
(須藤みか氏著「上海発!新・中国的流儀70」参照)


それから、今現在私は日本が中国に負けるとは
まったく思っていません。
大学の研究室やメーカーなどの話しを
間近で見たり聞いていて、
また中国に関する本を何冊も読んで確信しました。

中国人には優秀な人が多いです。
でも、日本にも優秀な人いっぱいいますよ。
少なくとも理系分野の人材の絶対数で
中国だけでなく他の全ての国と争っても
負けているとは思えません。

政治家さえ間違わなければ、
日本はこれからも江戸時代のような
緩やかではあるけれども
確実な成長を期待できると思います。


■評価■


点数合計 22点/30点満点

(1)読みやすさ 4点 
地図、グラフなど織り交ぜてあり
読みやすい

(2)情報量 3点 
60-120min
中国について全く知らない人ならもっと時間かかるかも

(3)成長性 4点 
中国では家電用の部品が作れないかと
タカをくくっていたけれど
一部の職人芸クラスの部品を除いて、
かなりそろうという、それが今から7年前・・・
これは中国への見方がかなり変わった

(4)実用期間 2点 
本書は2002年に出版されており、
10年後にどうなっているかを予測していることが多い
また、実際に予測どおりになっている事例もあり、
よって後数年は本書の知識は役立つと思う

(5)インパクト 5点 
2002年において、
2009年現在までの状況をみると
これほどまでに予測を当てているとは恐れ入るほどの分析力である
やはり大前研一氏は一流のコンサルタントである

(6)信頼性 4点 
信用できる内容
ただし、出版より7年たっているため
現在はまた少し事情が異なるところがあると考えられる



レビューNo.0770
評価年月日:2010年3月23日



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