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「日本のお金持ち研究」


  橘木俊詔氏、森剛志氏共著
全265ページ
695円+税
文庫本

■この本を一言で表すと
「日本のお金持ちについてのレポート」


■何故この本を手に取ったか?
「日本人である以上、日本での財産形成を目指すのが道理で、
そのためにいまお金持ちである人たちがどのような人たちなのか、
また、どのように暮らし、どのように考えているのか
いろいろと参考になるとおもったから」


■流れ
お金持ちの職業

医者、弁護士、経営者について

日本の上流階級

お金持ちの資産形成

お金持ちの日常生活

高所得者への課税



■レビュー■
日本の代表的なお金持ちは2タイプあって、
一つは企業の創業者、もうひとつは医師です。(P. 20)
お金持ちの象徴である芸能人やスポーツ選手は、
もともと絶対数が少ないために、ここでは極端に少数派となっています。
また、弁護士、公認会計士などの超難関資格取得者も
『弁護士の収入は一般のサラリーマンよりも「やや上」程度』(P. 63)
というように、絶対的にお金持ちであるとは言い切れない状況のようです。

『人生の勝ち組になる成功モデルは、
大企業の役員になることから、
スモールビジネスの経営者・幹部になることへと変化している』(P. 31)
かつては、一流大学→一流企業→企業役員が
出世の王道でしたし、羨望の的でした。
これが人生の成功として一番分かりやすいものでした。

しかし、時代は変わっています。
『大組織から個人へ』(P. 49)
いままでのように大企業などの組織内で上を目指すのは、
右肩上がりでなくなった昨今の日本経済を鑑みると
大変であることがわかりきっています。
正社員の7割が課長にすらなれないといわれています。

『熱烈な競争の末に経営者に昇格したとしても、
見返りは大きくないと判断する経営者がいても不思議ではない』(P. 110)
というのも、毎日遅くまで残業して身を粉にし、
会社に尽くしても、その会社自体が倒産してしまったり、
また、出世競争に敗れる可能性も高く、
そのうえ、嫌な仕事、汚れ仕事、
時には犯罪すれすれの仕事をさせられ、
あとでその責任を取らされかねないのです。
ここまでリスクがあるのにも関わらず、
日本の企業役員の年収は3000万円ほどで欧米の足元にも及びません。
よって、割りに合わないと思う人が出てきてもおかしくないのです。

『所得、教育、職業威信の三変数は、意外と相関度は高くない』(P. 127)
アッパークラスとして認められるための三変数にあるものは、
経済的成功を示す「所得」、
知的成功を示す学歴などの「教育」、
社会的地位の高さを示す「職業威信」の三つです。
これら三つが全てそろっていることを「上層一貫」といい、
すべてもっていない場合を「下層一貫」、
ひとつ、ふたつ足りない場合は、「非一貫」と定義されています。

これをみていると、成功者になろうと思ったら
上層一貫でなくてはならないような気がしてきますが、
所得に学歴はほとんど関係がなく、
また、教育が高いからといって
威信のある職業に必ずしもついているわけでなく
本当にてんでばらばらなのが実情です。
よって、経済的成功が一番の目標なら
別に学歴にこだわる必要はありませんし、
社会的地位がある職業を選ぶ必要もありません。

『年齢が高い高額所得者ほど「仕事人間」が多い』(P. 179)
これは、意外でもなんでもなく、
年齢が上がってきたときに
これら高所得な出世している人たちは
自分の好き勝手に仕事を進めていけるだけの権限をもっているので
仕事が楽しくなってくるのです。
それに、たとえ職場で威信があろうとも
外に一人で出れば、都会では誰も自分のことなんかしりませんから、
無下な扱いをされることもあり、不愉快になったりします。
しかし、職場であれば、責任者で地位が高いですから
みんな敬意を払ってくれます。
家庭で嫁さんの尻にしかれても職場では権威なのです。
外で遊ぶよりも職場で働く方が気分がいいに決まってます。
よって年齢を重ね、地位が上がれば上がるほど
遊ぶよりも働いている方が充実してくるのです。

『回答者が非情に重要と答えたベスト3は、
一位「肉体的、精神的に健康である」、
二位「自分の職業を愛している」、
三位「正直な人柄」であった』(P. 186)
『ワースト一位が「一流大学に行く」、
二位は「器用さ、要領のよさ」、
三位は「知能指数が高い、優秀な頭脳を持つ」であった』(P. 186、187)
これは、まず間違いない要素です。
(本田健氏著「普通の人がこうして億万長者になった」参照)

先ほどの非一貫タイプのお金持ちがいるということを考えると、
学歴や頭脳明晰ということは、経済的な成功に必ずしも
必要なものではない、ということになのです。




■反論・誤植・注意点など■
『有効回答数は465であった。約8%の回答であった』(P. 18)
日本全体に約9000人も年収1億円以上の人がいて、
その人たちにアンケートをとろうとしたのは良いのですが、
回答率たった8%では、偏りがあると考えなくてはいけません。
なぜならば、あんまり派手なことを言って
税務署などに睨まれたくない人や、
法律のグレーゾーンで稼いでいる人たちは、
まず間違いなくこのアンケートに回答していないからです。
こうして、正統派のお金持ちばかり目立つから
お金持ちは全員、誠実で真面目で法律を遵守する人ばかりだと
思われるようになってしまいましたが、
それは一部の話で、成功者たちには非情な一面もあります。
(角川いつか氏著「成功する男はみな、自分の心に嘘がつける。」参照)
(里中李生氏著「「いい人」は成功者になれない!」参照)

日本ではグレーゾーンにいる人が一番儲かるようになっています。
ただ、そういう人は何度も言いますように表に出たがりません。
よって、本書のアンケートは完全なものでないのです。

『政官財の三者による支配構造の中から官が脱落する可能性がある』(P. 146)
日本の官僚たちは、大変頭のい人たちです。
簡単に権力者の地位から脱落したりしないでしょう。
それどころか、官僚たちはマスコミ、学者、ヤクザ、法曹界などを
新たに仲間に加えて勢力を拡大しているようにも思われます。
(大前研一氏著「日本の真実」参照)

株式投資をする日本人の数が少ないことに関して、
『日本人はもう少し危険愛好家になって
株式投資に積極的になる必要がある』(P. 233)
日本人は基本的にかなりのリスクテイカーです。
なにせ、バブル期に一般のサラリーマンまでもが
自宅を購入するという形で不動産投資をしていたくらいですから。

しかし、株式はそれ自体が日々の生活に直結しませんし、
売り買いがしづらかったため、
日ごろ激務であるサラリーマンからしてみたら
売買なんかしているどころの話ではない、という気持ちでしょう。
なにしろ、市場が開いているのは、9-11時、13時-15時で
一日のうちたったの4時間しかないのです。
この間は普通サラリーマンは働いています。
一般のサラリーマンが株式に熱中してしまえば、
まず間違いないく日本の生産性は落ちていくでしょう。

それよりは、FXの方がサラリーマンにはおすすめできます。
なぜならば、FXは月曜から金曜まで24時間、常に取引ができるからです。
また、株式では3倍までしかかけられないレバレッジが
FXなら100倍だって可能です。
最近規制が厳しくなってきていて、
20倍程度までにさせられてしまうかもしれませんが、
それでも株式よりも低い投資額ではじめられるので大変魅力的です。

よって、以上の理由から、なにも株にこだわる必要はないと思います。



■最後に■
本書は読んで損のない内容です。
しかし、アンケートの回答数が少なく、
8%しかないことを考えると、
得られた情報に対して偏向の可能性がぬぐいきれません。
それでも、まったく的を外しているようにも思えませんので、
これはこれで一つの傾向がつかめる本だ、と思うくらいにして
さらっと読んでみるのが良いかと思います。
特に、上層一貫、非一貫、下層一貫の考え方は興味深いものでした。


■評価■


点数合計 22点/30点満点

(1)読みやすさ 3点 
グラフがあって読みすいかと思ったが
いまいちそうでもなくて普通

(2)情報量 3点 
60-120min

(3)成長性 4点 
日本ではお金持ちがどういう立場の人たちなのか
それがある程度分かる

(4)実用期間 5点 
10年以上つかえる知識

(5)インパクト 3点 
納得できる

(6)信頼性 4点 
信用できる内容であるけれども、
高所得者全体の8%という回答率からして
表に出ても恥ずかしくない
一部のまっとうなお金持ちの話に限定されると考えられる


レビューNo.0877
評価年月日:2010年9月22日



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