無料メールマガジン

メルマガ案内


TOPROサイト解説RO学習に関する本RO自己啓発に関する本RO仕事に関する本RO投資に関する本ROお金に関する本RO健康に関する本RO日本と世界に関する本ROその他の本


■リンク■

○skさんの模型サイト

sk-site

 


■管理者プロフィール■

プロフィール


■問い合わせメール■

こちらからどうぞ


 

カスタム検索













「「地価」はつくられている」


  濠壱成氏著
全184ページ
800円+税
新書

■この本を一言で表すと
「地価は日本政府に恣意的につくられている」


■何故この本を手に取ったか?
「1985年~1990年のバブルをみていたら
地価が作られているというのはその通りであると思う。
しかし、私には根拠がなかったので、
専門家の意見をしりたいと思ったから」


■流れ
地価を操作する人たち

居住地は地価で決まる

不動産投資について



■レビュー■
『不動産の価格は、需給で決まるものではなく、
国策や言い値で決まってしまうのである。
つまり、価格はあってないようなものであり、
不動産価格ありきの投資は絶対してはならない』(P. 4)
不動産はモノが残るから安心だ、といいますが、
実際にその土地の価格は政府に操作され、
取引の実態よりも高くなっています。
なぜなら、地価が高い方が固定資産税を高くとれて
政府からしてみたら、おトクだからです。

『増税の手段に利用
固定資産税に見える国策』(P. 110)

固定資産税って、いまの適正な地価にかかっているわけではありません。
実は、あの投機に狂乱したバブル時代の不当につりあがった地価に
7掛け、つまりバブル時代の地価の70%の地価を元にして
固定資産税を徴収しているのです。
これはもうほとんど詐欺です。
現在の地価に対して税金はかけられるべきです。

『実態としては、すべての経済活動に国が関与する
社会主義的な国家であろうとも、日本は一応民主国家であらねばならない。
地価に直接、国が関与、干渉することはできない。
そこで登場したのが、不動産鑑定士という第三者が地価を調査し、
鑑定士、評価するというシステムだった』(P. 16)
土地の価格というものは、経済に密接にかかわっています。
これを市場にゆだねると、変動がはげしく国策に影響します。
ゆえに、日本政府は地価を安定させようと
不動産鑑定士という存在をつくりだしたというのです。
ですから、不動産鑑定士には、
政府の言うことを聞いてもらわねばなりません。
よって、不動産鑑定士は難関資格のひとつで
独立性が高いように見え、
また、第三者となっていますが、
実のところ国の出先機関と変わらず、
言うことを聞かない不動産鑑定士は仕事を干されるようです。(P.66、67)

 

『1物4価』(P. 28)
土地には、
・国土交通省管轄の地価表示
・都道府県管轄の地価調査
・自治省管轄の固定資産税評価
・国税庁管轄の相続税路線価
といった四つの値段があるらしいのです。
これを私は全く知りませんでした。
土地の値段は路線価のみで決まると思っていました。

『鑑定官がおもむろに、
「もっと下がらないのか」と一言発した。
すると鑑定士は、
「すぐに変更します」と即答して、
その場で電卓を弾き、すべての土地を
マイナス変動に変更した』(P. 38、39)

そんな簡単に地価を変えられるものなのか、と
大変疑問に思うでしょう。
私もそう思っていました。
地価を変えるには色々カラクリがあるのです。

『地価公示の算出根拠となる地価は、
アンケートによる不確実な情報によって成り立っている』(P. 40)
実際に土地の取引をした人に無作為にアンケートして
そこから地価を推測するとなると、そういう事例があった、という
一例のみで地価が決められても不思議ではありません。
場合によっては、そういう取引を作り出してしまえば良いわけですし、
また、
『「事情補正」という伝家の宝刀』(P. 46)
もありまして、
これはなんらかの事情で地価が通常よりも高く、または安く
取引されてしまった理由の説明に使われるものです。
その理由とは、不整形地による補正や面大減による補正、
売主の買い急ぎ、売り急ぎなどです。

というように、
あきらかにオカシイ価格でなければ、
土地の値段なんてどうとでもなるのです。
これが、「地価が作られている」と著者がいう根拠です。

『日本人は、高額な住宅を購入し、
先進国の中では決して高くない給与の中から
住宅ローンを支払い、生活費を切り詰め、休暇を返上して
働いている姿が見えてくる』(P. 54)
ある女性が相手の収入を知りたいときには
「どんなところに住んでるの?」と聞く、と言っていました。
なんでも、「手取りの三分の一が家賃」というのが
結構な確率であたるのだそうです。
だから住んでいるところの話をして、
それとなく家賃を聞きだすのだそうです。
なんとも、抜け目な・・・じゃなかった、
今回は土地の話でしたね。
というわけで、経済大国で収入も多いはずの日本人は、
手取りの三分の一も住宅費として払っているのです。
残りのお金で、冠婚葬祭、生活維持費などで消えていき、
意外とたくさんは貯金ができません。
おそらく、生活の中でいちばん支払っている総額が高いのは、
税金を除けば、住宅費で間違いないでしょう。
日本人は家のために働いていると言っても過言でないのです。

『不動産投資は、簡単な投資ではない。
ウソが当たり前の世界であり、そのウソを見抜かねばならない』(P. 151)
他人に頼りきっている人が多い昨今では、
不動産投資を推奨していい人というのは、
実はそんなに多くないのかもしれません。
自分で勉強して、甘言に踊らされない人でないと
不動産で成功することは無理です。
また、この世に自分とまったく同じ人はおらず(一卵性双生児等を除く)、
それと同じように物件もたいてい一品モノですから、
他人の成功体験談は、ある程度参考になる程度のものです。
それは当たり前です。そこに過度な期待はしてはいけません。
ゆえに、不動産投資をするならば、
自分で実際にやってみなくてはいけないのです。
身銭をきったときに、はじめてウソを見抜けるようになり、
騙されないようになるのです。

『本当の満室想定というのは、
一室あたりの賃料×室数×12ヵ月×0.92
(8%控除の場合)ということになる』(P. 158)
これは、満室だとしても、
人の入れ替えがあったときには、
一か月程度の空室ができるからです。
それが大体2年ごとくらいなのだそうです。
よって、あらかじめ
たとえ満室で回っていたとしても
空室率は0%にならないのです。




■反論・誤植・注意点など■
『東京都心での地価上昇のブレーキが、
地方にまで波及するには、
さらに3年ほどのタイムラグがあった』(P. 27)
その時代には、ネットはありませんし、
さらに言えば、地価は政府が作りだしているのですから、
実態に沿うものではありません。
現代では、東京での影響が、
即、地方にも伝わるようになっています。
不動産業界の人たちも切磋琢磨しています。
儲けようとしたら、ひずみを探して買うしかないのですから、
そういうタイムラグを見逃すはずありません。
よって、地価が時間差をもって波及することは今後ありません。
もし現代においても、
時間差による地価の歪みのようなものがあるというなら、
それは政府が相続税、固定資産税を
たくさんとるためにつくりだした便宜的な地価でしょう。

『23区への流入している』(P. 107)
文脈からして、ここは「の」が余計かと思います。



■最後に■
地価が作られているという事実の根拠は大変納得のいくものでした。
ただし、著者が主張している「国富民貧」は必ずしも正しくありません。
実際には政府は債務超過気味で、いまでも国債を乱発しています。
国債の発行で借金だらけです。
しかし、一部の日本国民がこれを買い支え、
これらの方々は実質かなりのお金持ちです。
国は借金漬けで、一部の金持ちが国債を買って財産を形成しています。
よって、政府は借金だらけで、
さらに国民は金持ちとそうでないものに二極化しているため、
金持ちの国民が日本で絶対的に強いとみて良いでしょう。


■評価■


点数合計 24点/30点満点

(1)読みやすさ 2点 
読みやすいとは言えない

(2)情報量 4点 
120-300min
知らないことがたくさんあった、目を見張った

(3)成長性 4点 
地価が作られていることを
知っているか知らないかでは、
今後の人生の歩み方は全くことなると思う

(4)実用期間 5点 
一生使える

(5)インパクト 5点 
地価が恣意的に作られていたことに
驚きを禁じ得ない

(6)信頼性 4点 
信用できる内容


レビューNo.1043
評価年月日:2010年10月17日



本ページトップへ戻る

カテゴリトップへ戻る