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「地震イツモノート」


  地震イツモプロジェクト編
全176ページ
560円+税
文庫本

■この本を一言で表すと
「最も分かりやすい地震対策本」

■何故この本を手に取ったか?
「震災対策として防災関係の本を複数買っていたときに
たまたま手にとったうちの一冊」


■流れ
地震が起きた瞬間

地震直後

救援活動

避難所生活

地震とともに歩む日本


■レビュー■
『地震の瞬間は何もできない、と考える』(P. 26)
いろんな防災対策本を読んでいると、
おそらくこの人は大きな地震に遭遇したことのない人なんだろうな、
という人が本を書いていることがあります。
なぜ、そう思うのかというと、
「地震がおきたらまず窓をあけて、火を消して、ブレーカーをおとす」
というような理想的なことが書いてあるからです。
ちょっとまってください、と言いたいです。
大きな揺れがあったら、普通は恐怖でへたりこんでしまいます。
よしんば動けたとしても、ガスコンロのうえに
揚げもの用の油などが乗ってる場合などは、
火を消しにいった際に、加熱した油をかぶる可能性があって危険です。
こういうときは無理せずに揺れが収まってからでも問題ありません。
はっきりいってブレーカーなんか後で構いません。

だからこそ、地震の瞬間には「自分は動けない」と想定して、
対策を立てる必要があります。

『揺れた瞬間、何かするための防災ではなく、
何もしないための防災。
そんな考え方がたぶん必要なのです』(P. 36)
こういう意識があると、何をすべきなのか、
かなり絞れてきます。
まずは、家具の転倒を防止するための措置を講じましょう。
次に、窓ガラスが割れて飛び散らないように
保護フィルムを貼るなどすべきです。
その後、防災グッズを買って防災袋を複数用意し、
家のあちらこちらに置いておきましょう。

『食糧庫を作った』(P. 57)
常日頃から食糧を家に買い溜めしておくことが重要です。
被災してから救援物資が届くまで、
最低でも三日、長ければ七日ほどかかります。
その間、生きていけるだけの食料と水を備蓄しておくべきなのです。
常温で日持ちのするものが好ましいです。
新しく購入したものはとっておいて、
賞味期限が近いものから食べていきます。
これは別に毎日というわけでなくて、
週に一回、というように自分でペースを決めて食べていると、
保存食の賞味期限が切れる、といった
もったいないことは起こりません。
しかも、有事の際には食し方が十分に分かっているので、
余計なストレスもありません。

『原始生活ならば身近に自然があります。
利用できる水や大地があります。
コンクリートで固められた都会でライフラインが止まるということは、
原始よりも不便で不安な状況に置かれることを意味します』(P. 48)
つまりは、都会で地震がおき、
それで多くの人が食糧や水を必要とすることは、
原始時代よりも不便で大変な状況にあり、
せっかく地震で助かった命が、今度は食用や水の観点から
また危険にさらされるということになります。
山などで遭難したときも危険ですが、
飲み水などは探したら手に入るかもしれません。
しかし、都会での被災ではそれも望めないでしょう。
そういった意味で、支援が来るまでの間の被災地は、
山などでの遭難より危ない状況であるともいえるのです。

『生きるための知恵は、防災グッズの知恵とは違います』(P. 67)
防災グッズも良いですが、防災グッズでなくても、
防災に使用できる物はたくさんあります。
できれば、一つのものを幾通りにも使えるように知恵を絞るべきです。
本書では、大きなバンダナが
いろんなものに使えることを示してくれてます。(P. 67)

『ほんのちょっとの応急処置が、
予後をだいぶましにします』(P. 87)
応急処置をしなければ、怪我の程度が悪化することがあります。
それを止めるために、医療関係者でなくともできることをすべきです。
震災にあっては医師や看護師は重篤患者の手当に忙しいので、
骨折などの大きな怪我をしていても、後回しになってしまいます。
ゆえに、ある程度の応急処置が
自分でできるようになっておくと大変心強いでしょう。

簡単な傷の手当てならできると思いますが、
目の前に心肺機能が停止している人が運ばれてきたら、
冷静に対処できるでしょうか?
人口呼吸なんてやったことない、
失敗したらどうしよう・・・・。
そう思うのが普通です。
ですが、それでもやらねばなりません。
『やらなければ100%死ぬ。
間違っても助かることはある』(P. 86)
なら、やるべきだと私は思うのです。
迷ってる暇は全くないのです。

『人間関係をスムースにするには、
リーダーが必要だと痛感することが多くありました』(P. 130)
避難所だけに限らず、人が集まると
統制をとるためにリーダーが必要になってきます。
また、役割分担も必要になってきます。
これをきっちり決めていないと、
ゴタゴタして被災地での生活はうまくいかなくなります。
ただでさえ、ストレスの多い避難所生活を強いられるのですから、
避けられる問題なら、避けて通るようにしたいものです。

『防災のためだけにやろうとしても続かない』(P. 61)
地震対策で色々と準備するのは、結構手間がかかるものです。
本格的にやると経済的な負担もバカになりません。
しかも、家族の理解が得られるかどうかもわかりません。
地震対策、と言えば、一応納得してはくれるでしょうが、
そこまでやらなくてもいいじゃない、と思われているかもしれません。
これは防災はどこまでやるべきか、
というライン引きが各人で異なるからです。
さらに、やると思っていた本人が
いつ来るかも分からない災害への対策に
途中でやる気をなくすこともあり得ます。

だから、防災のためだけに対策をするとなると、
なかなかうまくいかないことが多いのです。
重要だけど緊急を要しない、となれば
夏休みの宿題と同じで、最終日までやらない人はやらないのです。

そこで、
『防災と言わない防災』(P. 152)
という提案があります。
例えば、「今度の日曜は防災センターに行こう」というと、
「せっかく家族で出かけけるのだから、
もっと面白いところに行こうよ」と
反対意見が出る可能性が十分にあります。
そこで、防災ではなく、面白いイベントがあるから行ってみよう、
そういうスタンスでいてくれるなら、
防災センターに行こうと思う家族が多くなるということです。
これはとても的確な指摘であると思います。

もちろん、防災センターに面白いことがなければ詐欺になりますが、
実際にいってみると、防災せんたーでは
起震車があって揺れが体験できたり、
バーチャルで放水ができたりして、結構面白い体験ができるのです。
しかも、公営の組織なので基本的に無料です。
お金がかからないうえに、生き残るための知識を手に入れ、
しかも体験ができるなんて、行かない手は無いと思います。
要は、家族で行こうと思えるような理由付けがあるか否か、
それだけだと思います。

『アウトドアという防災』(P. 166)
被災地で威力を発揮したのは、アウトドア用品であったといいます。
それもそのはず、アウトドアで想定されているものは、
外界と接触を断たれても独自に生活できることなのですから、
被災した場所ではうってつけのアイテムであると思います。
それがどうしたのか、といいますと、
先ほど、防災のためだけの対策は、
やろうと思っても続かないと記述しました。
ですから、趣味にしてもいい、そう思ったのです。
それが何かといいますと、キャンプなどのアウトドアです。
これも家族を巻き込んでできる方法の一つであると思います。
キャンプして一度でも火をおこしたり
飯ごうでご飯を炊いたことのある子供とそうでない子供では、
被災した際に雲泥の差が出ると思います。

『もったいないという防災』(P. 167)
さらに、キャンプだけでは体験できないものが
水を有効に使う方法です。
これは日頃から家庭で練習しておかねばならないものです。
やり方は簡単。
極力水を使わないで生活してみる、ただそれだけです。
水を使わないので、節約できてエコにもつながります。

最後に、
最も重要な防災対策を紹介します。
それは、
『隣の人とあいさつしている。
それが大きな防災でした』(P. 90)
ということです。
これはどういうことかといいますと、
近所の人に命を救われた人が多い、ということです。
震災において家屋が倒壊した際には、
すぐに助けなんてこないので、
近所の人に助けてもらった人が、断トツに多いのです。
常日頃から近所でコミュニケーションがとれていれば、
震災直後に「あの人がいない、大丈夫か探してみよう」と
近所の人が安否を気遣ってくれます。
それで家屋の下敷きになっても、
一時間以内に助けてもらえた人が多かったのです。
近所付き合いなどの人間関係は、
一朝一夕ではできません。
これこそが一番時間がかかる防災対策といえます。
しかし、威力は絶大です。



■反論・誤植・注意点など■
特になし


■最後に■
防災というと、自分で家具を固定したり、
食糧を買い溜めしておいたりすることとばかり考えていましたが、
近所付き合いをすることが、防災につながるなんて
かなりおどろきました。

防災グッズも、専用のものでなくてはならない、ということはなく、
近所のスーパーに売っているものをで構わないから、
それをどのようにして使うか、
その知恵が防災には必要なのだと気づかされました。

本書は、イラストが多く、読みやすく、
さらには元々単行本だったものが、
文庫本になって持ち運びしやすくなったため、
防災袋にいれておけるサイズです。
そういった点で、本書の文庫版は最高の出来だといえるでしょう。


■評価■


点数合計 24点/30点満点

(1)読みやすさ 5点 
イラスト、図解がおおく、
文章も平易で大変読みやすい

(2)情報量 1点 
30min未満

(3)成長性 4点 
かなり実用的
ただし、消化器の使い方や人工呼吸、応急処置などは
本を読むだけでなく実際にやってみないと身につかない

(4)実用期間 5点 
一生使える知識

(5)インパクト 4点 
防災にはグッズだけでなく、
近所との人間関係も含まれる

(6)信頼性 5点 
これまで読んできた防災関連本と比較して矛盾なく
信用できる内容といえる

レビューNo. 1294
評価年月日:2011年4月6日



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