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「被災生活ハンドブック」


  玉木貴氏著
全112ページ
952円+税
ペーパーバック

■この本を一言で表すと
「防災袋にいれておける携帯用防災マニュアル」

■何故この本を手に取ったか?
「避難生活を余儀なくされる可能性は日本に住む以上
誰にも起こり得る事態であることを考えて
防災袋にいれておこうと思い、本書を注文した」


■流れ
災害時の基本方針

被害軽減のポイント

救出作業および応急処置

避難所生活の注意点

被災後の復旧、生活再建



■レビュー■
『自治体の防災ガイドや地域防災計画』(P. 9)
実は、というか当然というか、
住んでいる地域によって襲ってくる災害は異なります。
水害の多い地域もあれば、落雷の被害が多い地域もあります。

また同じ災害でも、状況によって対応がことなります。
阪神大震災のときは、家屋の倒壊で亡くなられた方が多かったのですが、
東日本大震災のときは津波の被害が甚大でした。

よって、自分の住む地域に即した対策を立てなくては意味がありません。
マニュアルはあくまで参考です。
それらを見て自分に合った方法を取捨選択してください。

よって、まずはじめにやることは
その地域の災害にどんなものがあったのか調べることです。
といっても、
何を調べていいのか良くわからないのものです。
そこで有効なのは、各自治体が発行する防災ガイドや地域防災計画です。
これらは、自治体が長年かけて調べた情報が、
かなりまとまって詳細に説明されていることが多く、とても参考になります。

『安否の確認方法を決めておかないと、
心配なうえに電話をかけるあまり、回線混雑の元にもなります』(P. 13)
被災した地域では、まず間違いなく電話が通じなくなります。
それを想定して、日頃から家族がはぐれてしまったときには、
どこに集まるか、どこに張り紙等しておくか、
それを決めておかねばなりません。
そうしないと、被災地の混乱の中、家族と出逢える確率は
かなり低くなってしまうでしょう。

『水深約30cmで水圧によりドアが開かなくなる』(P. 20)
水害のときに、玄関の外に水がくると、
なんとたった30cmほどでドアをあけることができなくなるそうです。
というか、そんな状況で、もしドアを開けられたとしても、
浸水する時間が早まるだけですし、外に出ても危険なので
速やかに二階に避難したほうが絶対にいいと思います。

じゃあ、なんでわざわざこんな知識を紹介するのかといいますと、
車で逃げてて、ドアのところに水がきた場合、
もう開けられない、ということを知っておくのに良いからです。
本書にはそういう記述はまったくありませんが、
その辺りは応用をきかせて読者が気づくべきことです。

家なら二階に避難して時間を稼げるでしょうが、
車はそうはいきません。水没まで時間の猶予はないのです。

流された場合、状況にもよるのですが、
流れが穏やかなら、パワーウィンドウが動くか駄目元で作動させ、
開けばそれで脱出しても良いですし、車内にハンマーなどが備えてあれば、
それを使って横のガラスを割りましょう。
まちがってもフロントガラスを割ろうとしてはいけません。
横のガラスと違って簡単に割れないからです。

もし、ハンマーもないし、パワーウィンドウも作動しなくなったら、
一体どうすればよいのでしょうか。
最後の手段としては、
車内が水没するまで待って、ドアの外圧と内圧が等しくなってから
ゆっくり開けるとドアが開きますので、これを利用します。

ただし、車内が水没していく様は、
ものすごい恐怖感があり、脱出する際には泥水の中で視界も奪われます。
パニックにならないような強靭な精神力が試されます。
よって、最後の手段なのです。
ゆえに、車内にハンマーのひとつくらい、備えておいて損はありません。

 

『帰宅困難者の目安は20km』(P. 49)
20kmという距離は、普段でも結構きつい距離です。
それに加えて、被災地は足場が悪く、
歩行スピードが落ちるため、普段よりも3~4倍時間がかかるといいます。
つまり、平均的な歩行速度を4km毎時とした場合、
20km先に行こうと思う場合は、普段5時間で済むところを
15~20時間かかるということです。
帰宅が困難であることが実感できると思います。

『実質限界は30km/日』(P. 50)
体力に自信がある、という方もいらっしゃるでしょうが、
それでも被災地で動き回れるのは、一日あたり30kmであるといいます。
それくらい歩くと、もう痛くて足が進まないのだそうです。

『多くの自治体は休憩場所・トイレ・情報・飲料水の提供先として
コンビニ・給油スタンド・外食チェーン・郵便局と協定を結んでいます』(P. 50)
疲れたら、このことを思い出して、休憩させてもらうと良いでしょう。
日頃から、こういう情報を得ているといざというときに大きな差が出ます。
災害はいつくるかわからないので、対策がおざなりになりがちですが、
それでもまったく何もしないというのは論外です。

『肺塞栓で突然死を起こすのが通称エコノミー症候群です。
車中泊が3日以上続くなら要警戒です』(P. 66)
エコノミー症候群は、エコノミークラスに座って旅行している人たちが
狭い座席に長時間押し込められた後、急に動くことによって、
急激な血液の流れがおき、それが血栓となるもので、
正式には静脈血栓塞栓症といいます。
湿度の低い環境で長時間同じ姿勢をとるとこりやすいといわれます。
被災すると、避難所に入れなかった人たちが、
車の中で眠ることを余儀なくされます。
それが続くと、このエコノミー症候群にかかることが多くなります。
通称エコノミー症候群はですが、条件がそろえば、
ファーストクラスでも起こりえます。
これは突発的な死を招くもので、
意識的に常に先手をうって予防しておかなくてはなりません。
被災後も命は危険にさらされているのです。


■反論・誤植・注意点など■
『阪神・淡路大震災。
神戸市の調査では倒壊家屋から助け出された人の約74%は、
家族や近所の人によるもの。
消防・自衛隊などの救助はわずか2%でした』(P. 30)
これは当時の社民党、村山政権がいつまでたっても
自衛隊に出動命令を出さず、
さらに米国艦隊の救助申し出を断ったからです。
なぜ、そんなことが言えるのか、といいますと、
東日本大震災では、自衛隊は1万人以上救助しているからです。
もちろん、公的機関を始めから当てにしてはいけません。
大きな災害になればなるほど、手が回らなくなるからです。
ですから、自助の努力が絶対に必要になってきます。

文章が「清潔なシーツやタオルで包み、感染防止を」でとまっていて
句読点がなかったので、この後に文章が続いているのか否かわからず、
一瞬混乱しました。(P. 41)
文章は一応これでも通じると考えれば、
おそらく句読点が抜けているだけと思います。


■最後に■
震災にみまわれると、日常が一転して非日常になってしまいます。
このような状況において意気消沈してしまいがちですが、
今後も生き抜いていかねばなりません。
そういったとき、手さぐりで行く覚悟は必要ですが、
かつての震災で分かったポイントを予め理解して
避難所にいくほうがよいに決まっています。

防災関連の書籍を一読しておけば良いですが、
それでも記憶が薄れていくものです。
そんなとき、持ち運びやすい本書は大変重宝することでしょう。
なんといっても防災袋にいれても全くかさばらず、
軽いし、読みやすいし、余計なことは省かれているからです。
是非、防災袋の中にいれておくことをお薦めします。

■評価■


点数合計 22点/30点満点

(1)読みやすさ 5点 
イラスト、写真などあり
文章も平易で読みやすい

(2)情報量 1点 
30min未満

(3)成長性 3点 
防災で勉強したことを
災害発生時に防災袋から取り出して
再確認することができる

(4)実用期間 5点 
一生使える知識

(5)インパクト 3点 
大抵納得のいく説明で
大きなインパクトはないけれども、
小ネタ的なノウハウが結構ある

(6)信頼性 5点 
これまで読んできた防災関連書籍の内容と矛盾なく、
信頼できる内容といえる

レビューNo. 1315
評価年月日:2011年4月6日



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